2018-01-01から1年間の記事一覧

まわりと比較した方がいいこと、比較しない方がいいこと

最近、まわりと比較したほうがいいことってけっこうあるな思っている。 そう思う直接の要因は、うちの会社の生産現場の責任者を集めて、(経営者である私と)懇談会をしたときのこと。 各工場や現場では、いろいろと不満や愚痴はあったりするのだが、別の工…

具体と抽象

具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ 作者: 細谷功 出版社/メーカー: dZERO 発売日: 2014/11/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 最近とみに思うのが、多くの人にとって「抽象と具体の往復運動」が苦手ということ。 …

幸福度は「伸び率」で決まるけど、絶対的な視点を持てば意図的に幸福を感じることもできる

西野亮廣著「革命のファンファーレ」を読み返していたら、 『幸福度を決めるのはクオリティーではなく、昨日からの「伸び率」だ。』 という記述があった。 『失業率、幼児死亡率、衣食住の質、医療費……あらゆる項目で世界トップクラスの、こんなに豊かな日本…

テレビのリモコンから見る「絶対」と「相対」

絶対と相対という対の概念がある。 言葉の定義としては、絶対(もしくは絶対的)とは「他との関係や比較なしに成り立つこと」であるのに対して、相対(相対的)とは「他との関係や比較によって成り立つこと」である。 この概念のフィルターを通してみると、…

「銃・病原菌・鉄」から考える組織考察

前回、「銃・病原菌・鉄」というちょっと(かなり?)前に出た本のまとめを書いたが、他にも直接的な学びとして、社会の種類の変遷に関しての記述は、組織論的な観点から興味深く学ぶことができたので紹介しておきたい(第14章「平等な社会から集権的な社会…

銃・病原菌・鉄

前から読みたいと思っていた「銃・病原菌・鉄」をようやく読み終えることができた。 日本語訳は2000年に出版されており(文庫は2012年)、以前から気にはなっていたが、手付かずのままになっていた。 読み終えての感想だが、「サピエンス全史」と同様、超長…

RIZAPにおける効果への影響は食事8割運動2割だが、われわれは運動のほうに対価を支払っている

昨年の終わりから今年のはじめにかけて約3ヶ月間、某結果にコミットするトレーニングジムに通った。 私の体重は大学卒業してから5kg増あたりで推移していたが、昨年までのここ数年、諸般の事情で不摂生が続き、さらに5kg増、トータルで大学卒業時よりも10kg…

「できる」喜びと「わかる」快感

私は「わかる」瞬間が好きである。本を読んで抽象的な概念を理解できたときや、自社の事業や人事などでこうしたらうまくいくと思いついた瞬間、議論をしていて進むべき解決策を導き出せたときなど、「わかる」ことに快感を覚える。だから、本を読むのが好き…

なぜ日本人は「選択」が苦手なのか?

前回の記事で、百貨店を例に「選択」と「提案」の対比について書いた。 ここで基本的に日本人は「選択」が苦手という記事があったと紹介した。 chikaran.hatenablog.com そこで今回はなぜ日本人は「選択」が苦手なのかについて考えてみたい。 結論からいうと…

「選択」と「提案」

今年に入ってからとある研修に参加しており、この前あった講義でのお題が「百貨店のコンセプトのイノベーション」だった。 この研修会では、「コンセプト」とは「要するに誰に何を売るのか」であり、イノベーションは「進歩」ではなく「価値次元が変化するこ…

「努力の習慣化」のための「努力の『最小化』と『集中化』」

私の敬愛する楠木建先生が、「努力の娯楽化」という言葉を使われる。 他人からは努力を要するようなことであっても、自分の好きなことであれば、無理しなくても継続できるということから、趣味だけでなく仕事においても好き・嫌いで選択すべきとおっしゃって…

手段の目的化

「手段の目的化」という言葉をはじめて聞いたのは、大学のある講義でだったと思う。講義の内容はきちんと覚えていないが、教室のイメージは頭に残っていて、この概念を知ったときの静かな興奮は確かに記憶に残っている。 手段の目的化の例としてよく挙げられ…

雇用が流動化すると、中小企業の給与は上がる

中小企業の採用が難しくなっている、と多くの経営者が言っている。私も同じ感覚で、高卒を採用としようと思っても、大企業が数百の単位で採用して、こちらにはまわってこない。 従来の新卒・中途採用ではまかないきれないため、雇用延長などによるシニア活用…

コンサルタントを雇う3つの意義

私は少し前に、結果にコミットしてくれるパーソナルトレーニングに通っていた。おかげさまで、約3ヶ月という期間で10kg近く減量することができたわけだが、パーソナルトレーニングに通うということは、コンサルタントを雇うことと同じだな、と感じた。 コン…

「週4時間」だけ働く。

この本は、田端信太郎氏のTwitterで知った。 https://twitter.com/tabbata/status/802668550749962241?lang=ja Kindleでの販売がないため、一度書店で見てから買おうかと思って、東京の丸善に行くも置いてなく、仕方がないのでAmazonで紙の本を購入。 600ペ…

「リベラル」の2つの意味

「リベラル」という言葉をよく聞くけれども、この言葉の概念がわかりにくい。 それは、2つの似て非なる意味を内包しているからと気がついた。 Webでこの言葉をちょっと調べてみると、 『個人の自由や多様性を尊重する「リベラル」。当初は「権力からの自由」…

経営者の3つの役割

今日、2018年2月22日をもって、私は会社の代表取締役社長に就任した。 経営者になるにあたって、伊丹敬之著「よき経営者の姿」で経営者の3つの役割が紹介されていることを思い出した(伊丹先生の著書はいろいろ読んだが、とくに「経営戦略の論理」には大学院…