給食は全部食べさせるべきか問題

先日このブログで、私の子どもころと違い、娘の小学校では給食を無理に食べさせるようなしていないようだ、ということを書いた。
私が小学生のころは、給食後の昼休みまで残って給食を食べさせられたのだが、さすがにそんなことはないようである。
 
私自身、子どものころから好き嫌いが激しかったので、食べられないものを無理やり食べさせたくはないという気持ちがある一方で、なんでもかんでも無条件に残していいかと言われるとこれにもちょっと抵抗がある。
 
例えば、私は母親や祖母などの影響から、ごはんは残さず食べなさいと言われてきた。母方の祖母からはよく、米粒を残すと目が潰れる、と言われたのを覚えている。
ごはんを残さずきれいに食べるし、おかずも食べられるものはきちんと食べるようにしてきた(最近は健康管理の観点から残すこともあるが)。
給食を残すこと、イコールきれいに食べる必要がないとなってしまわないか危惧している。
 
また、栄養補給という面からも、好きなものだけ食べればいいかと言われると、答えはNoとなる。今日1日の栄養だけでなく、長期的な成長にも影響が出てくるかもしれない。
 
そんなこんなのことを考えると、給食を全部食べるかべきかどうかという問題は案外難しい。
こうやって考えると、給食には3つの目的があるように思える。
 
1つめは、好き嫌いをなくすこと
2つめは、短期・長期にわたる必要な栄養を摂ること
3つめは、食のマナーを身につけることや食べることへの感謝を感じること
 
1つめの、好き嫌いに関しては、私自身の経験から給食を全部食べる必要はないと感じている。成長するに連れて食べることができる食材が増え、なんなら子どものとき大嫌いだったものが、今ではおいしいと感じるようになったものも多い。
給食終了後に、日常で生活する上で、好き嫌いで困ったことはほとんどないので、この点に関しては問題ないと思う。
 
ただ、2つめ、3つめの問題については、給食を全部食べなくて問題ないとは言い切れない。
2つめの栄養補給という面については、やはり偏りなく食べることに越したことはない。今日明日どうこうなるということはないだろうが、長期的な視点に立つとどういう影響が出てくるかわからない。そう考えれば、できればきちんと食べてほしいと思うのが親心である。
 
また3つめのマナーの問題についても、出されたものを食べずにすべて残すという行為はほめられたものではない。きれいに全部食べることは、つくってくれた人や、食材を提供してくれた人や、その食材自身への感謝の気持ちを示す上でも大事なことだと思うし、周りから見てもそのほうが気持ちがいい。
 
では、どうすればいいのか。
嫌いな献立に関しては、子ども自身が自分で食べられる量を入れて、責任もって食べるというのがいいと考える。
どんなに嫌いな献立であっても、一口は食べるというルールのもと、自分で食べる量を決めるのである。
みんなと同じ量を入れて、それを一口食べるというよりも、自分で決めることで、責任もってすべてを食べ切るという経験が大事だと考える。
 
あと、先生にはちょっと負担になるのだが、今は簡単に写真を残せる時代なので、自分で量を決めたときの給食を写真に残しておき、次回同じ献立が出たときに、前回よりは多い量を食べられるように促すというのはどうだろうかと思っている。
子どももそうやって、前回と比較することで、もう少しがんばってみようという気持ちが生まれ、成長を実感できるのではないだろうか。
 
私自身も、娘に対しては、嫌いな献立のときでも少しは食べるように促していこうと思っている。
 
ということで、好き嫌いが多い子どもとその親にとって給食は大きな問題である、という話でした。