セブンイレブンの「低」価格戦略

私が普段行くコンビニは、セブンイレブン一択で、毎日というか1日複数回通っていると言っても過言ではない。年間トータルするとおそらく365回以上行っていると思う。
そんな私のお気入りのセブンイレブンだが、2年前くらいから強気の値上げを敢行。弁当や麺類などでは、今や税込み600円台は当たり前。中には700円や800円台の商品も多くなっている。キャンペーン商品だと900円台の弁当や麺類もあって、コロナ前あたりから比べると隔世の感がある。
今や昼食でトータル1,000円オーバーは当たり前。当初は戸惑うことも多かったが、最近では慣れてしまっている。
おそらく多くの人にとっても同じような感覚のようで、どこかのデータを確認したわけではないが、客数が大きく落ち込んでいるようには見えない。
 
さて、そんな感じで値上げ一辺倒だったわけだが、ここに来てそれとは異なる動きも見せている。全般的にはまだまだ値上げ継続中といった感じなのだが、一方で低価格の商品も見かけるようになった。
 
私の地域で販売されているもので、安いな感じるのは、ハヤシライスと麻婆丼
どちらも税抜き370円、税込み399円と、税込みで400円を切る値付けをしている。
他の弁当類を見ると、500円台後半がザラで、600円台のものも多くあるので、ざっくり200円の差があるという感じ。
数年前であればこのくらいの価格の弁当がメインだったが、今見るとハッキリと安いなと感じる。
 
この2商品、私は食べていない(好き嫌いが多く、ハヤシライスはもともとダメ。麻婆丼は好みがハッキリと分かれるのでトライできていない)ので、美味しいのかどうかはわからないが、ネットでの評判を見る限りは概ね好評な模様。おそらくそんな変な商品ではないのだろうと思う。
 
では、なぜセブンイレブンではこういった商品を開発して販売したのか?
おそらく、昼食時の客単価は上がっただろうのだろうが、一方で低単価の客数減が見て取れたのではないだろうか。
リーダー企業としては、値上げに耐えられるだけの人が来てくれればいいですよとターゲットを絞るわけにはいかないだろうから、もう少し幅広い価格帯の商品が求められていると判断したのだろう。
この価格であれば、何かもう1品追加しても、500~600円台に収まるので、これくらい価格に抑えたい層もしっかり取り込めると考えたのだと思われる。セブンイレブンへの来店機会を確保するためにも、有効に働くのではないだろうか。
 
とはいえ、この価格帯をメインにするわけにはいかないだろうから、おそらく今後はこの価格帯の商品を2~3つ、入れ替えをしながら販売していくと予想する。
開発費を多くかけるわけにはいかないだろうから、サイクルはゆっくりになるだろうと思われるが、今後どんな商品が出てくるのか注視していきたいと思う。
 
ということで、値上げ一辺倒だったセブンイレブンで、低価格の弁当が見られるようになった、という話でした。