薬の個別封入は必要なのか

この1週間、子どもたちと私とで、都合二度ほど病院(小児科と内科の診療所)に行く機会があった。
どちらも比較的混んでいない時間帯に行ったので、割と早く診察してもらうことができたのだが、どちらも薬をもらうのにけっこうな待ち時間があった。
とくに子どもたちのほうは診察より待ち時間が長かった。この時期のことなので、受診者も多いので仕方ないのだが、それにしても長いなと思っていた。
 
帰ってからその薬を開いてみて、なぜ長く時間がかかっているのか、その原因がわかった。
それは一度に飲む薬を個別の袋に封入してあるから。
 
例えば、食後に薬が3種類出ていたとして、その3種類が1つの袋に混合されて入っているのである。
子どもたちの薬は、複数の粉薬が同じ袋に入れられて入っていた。
私のほうはというと、毎食後に3種類の薬が出ていたのだが、カプセルと錠剤の薬が揃って1つの袋に入っていた。しかも、ありがたい?ことに、同じ種類の袋なのに、朝食用・昼食用・夕食用とわざわざ印字までされていた。
こりゃ、時間がかかるわけだと思ったわけである。
 
おそらく、こういった一度に飲む薬を一袋に封入するサービスは、高齢者用に始まったのだと思われる。
よくお年寄りが薬を飲んだかどうかすら忘れてしまうなんてことが言われるが、どれを飲めばいいか、考えずともわかるように親切にセットにしているのだろう。
 
だけど、そのサービス、一般の大人や子どもにはいらない。
あってもいいのだけど、それで帰るのが遅くなるくらいならいらない。普通に在庫してある薬を、必要量詰めてくれればそれでいい。
正直、過剰サービスで、それによって納期が遅くなっているのであれば、そこは削るべきサービスだと思う。
これが高齢者であれば、時間はいくらでもあるだろうから、むしろ遅いほうがいいくらいで、いいサービスなのかもしれないけれど。
 
そう考えると、日本ってこういった過剰サービスや過剰品質って、ここかしこであるような気がする。
そのために、余計に納期がかかったり、余計にコストがかかったりして、結局利用者に跳ね返ってくるのだけど。
 
ぜひ、病院や薬局の経営者は、全体を見て(ここでは利用者の時間コスト含めて)どこまでサービスを提供するのかを判断してもらいたいと思った次第である。
 
ということで、複数種類の薬を個別に袋に封入するのはやめてほしい、という話でした。