感染力が低くて毒性が強いウイルスと、感染力が高くて毒性の低いウイルス、どちらがマシか

新型コロナのオミクロン型ウイルスが猛威を奮っている。
都市部だけでなく、沖縄、山口、広島といった米軍基地からの感染と思われる地域においても感染が急拡大している。他の地域でも感染者は増加傾向になり、全国的に感染拡大は免れないとも思われる。
 
そんな中、うちの会社で、早くも社員の同居の家族で感染者が出た。
社員のほうの検査はこれからだが、陽性であれ、陰性であれ、2週間は出社できない。
幸い、社内で濃厚接触者にあたる人はいないようなので、今回これ以上感染が広がることはないだろうと思っているが、体調が悪い人は休む、濃厚接触しないように気をつける、といった基本を徹底することが大事だと再認識した。
 
今回の社員の同居の家族の感染。正直なところ、こんなに早く身近までやってくるとは思わなかった。
たまたま、この早いタイミングで来たのか、それとも何かの前触れか。もう少し経ってみないとわからないが、大きく感染が広がらないように対応していきたい。
 
さて、巷での感染の拡大と身近なところでの感染を見ていて、感染力が低くて毒性が強いウイルスと、感染力が高くて毒性の低いウイルス、どちらがマシなのか考えさせられた。
よく、オミクロン型は毒性が低く重症化率が低いので、そんなに心配しなくていい、という論調を見るが、これはまったくもって間違いだということがよくわかった。
私自身、感染力が3倍になれば、重症化率が3分の1になっても、結局重症化数は同じなのだから、どっちも同様に大変だ、と思っていたが、これも間違いであった。
仮に同じ重症化数であるならば、感染力が低くて毒性が強いウイルスよりも、感染力が高くて毒性の低いウイルスのほうが、数倍脅威であるということがよくわかった。
 
そう考える理由は3つ。
1つは、感染者数が増えれば、それだけ医療キャパシティは圧迫されてしまう。医療を受けるのは重症者だけではないからだ。
 
2つめは、感染が広がれば、医療従事者やその家族にも感染が広がり、それだけ医療キャパシティが減少してしまう。医療従事者本人の感染でなくても、家族が感染すれば隔離する必要がある。その間は戦力ダウンしてしまうわけである。
実際、沖縄ではそういったケースがすでに出ているとのこと。
1つめと2つめのダブルパンチで、医療崩壊になる可能性は従来(デルタ型のとき)より高まる。
 
3つめは、一般の会社においても操業リスクが高まる。今回の私の会社のケースのように、本人への感染でなくても、同居の家族が感染すればその社員は出社できない。感染者数が増えればその分濃厚接触者も増えて隔離される人が増えるため、一般の会社においても操業リスクが高まることを意味する。いわゆる「社会や経済を回す」こともできなくなるのである。
 
以上のような理由で、感染力の高いオミクロン型は脅威であると感じている。これまでとは違うウイルスだと思って対処したほうがいいだろう。
具体的には、従来どおりの感染対策はもちろんのこと、それに加えて、できることやしなくてはならないことがあるのかちょっと考えてみたいと思う。
 
ということで、感染力が高いウイルスは脅威である、という話でした。