ワクチン接種者が増えれば、コロナの収束は早くなる

一昨日の記事で、ワクチンの接種サイクルの間の期間(ワクチンの感染予防効果が切れた時期と次のワクチンの感染予防効果が効き始める時期の間)中に、重症者数を抑えこめるかどうかがカギになる、ということを書いた。
今後、第7波が予想される中、次のワクチン接種が進むまでに、重症者数を抑えこめるかどうかは正直わからないが、ニュースなどを見ていると徐々に医療現場は慌ただしくなってきているようだ。
 
さて、重症化のリスクについてだが、これはワクチンを接種することでだいぶ下げることができる。
ワクチンの効果は、感染予防効果、発症予防効果、重症化予防効果に分類することができるが、重症化予防効果についてはある程度長期間持続すると言われている。
 
現状オミクロン型のウイルスに対して、mRNAワクチンは、感染予防効果や発症予防効果はワクチン接種後(2週間後)はある程度高いが、6ヶ月経つとかなり低減してしまう(発症予防効果は接種後60%超が、6ヶ月で10%程度に)が、重症化予防効果は、接種後はもちろん高い(90%程度)が、6ヶ月経過した時点でもそこそこの効果がある(50%超を維持)。
 
このことから、ワクチンを定期的に接種し続ける人は、接種後は感染や発症の予防効果があるが、それが徐々に薄れていくのに対して、重症化予防効果は(ある程度の)効果が持続している状態にあるといっていいかと思う。
一方で、ワクチン未接種者は、接種者に比べて重症化リスクが高い状態が続き、全体で見ると、感染者数が少ない時期それほど問題にならないが、感染者数が増えてくると当然のことながら重症者数も増えてくる。
そして、重症者数が一定以上になると医療キャパシティの逼迫を引き起こすことになる。
 
ワクチンの効き目が落ちてくるこれからの時期、重症者数がある一定数以下に抑え込めるかどうかがカギになるかと考えるが、ワクチン未接種者が残る限り、医療キャパシティ逼迫のリスクも今後も続いていくかもしれない。
現状、ワクチン未接種者数(2回目未接種者含む)は約2400万人。子どもを除くと、これまでに接種していない人がこれから接種することは考えにくい。
となると、今後もこの人たちの重症化リスクは温存され、元の生活に戻るのに足枷になる可能性は高い。
 
今後とも変異株が登場してくる可能性があるので、ワクチンや感染によって集団免疫を獲得するのは難しいと思われるが、ワクチン接種者がもう少し増えることで、重症化リスクを下げることができれば、日常の生活をいち早く取り戻せると思うのだが、どうだろうか。
 
ということで、ワクチンを接種しない人が多ければ多いほどコロナの収束は遅れる、という話でした。