雨に降られない動線

とある展示会に出展するということで、今年の最後の出張(たぶん)に出ている。
今回の展示会会場は幕張メッセ
東京ビッグサイトもそうだが、いかにもバブル時代に設計がされたような、近未来的な建築物が並んでいる。
 
この幕張メッセ、最寄り駅の海浜幕張からは徒歩で10分程度と微妙に距離があるのだが、今回は前日準備と初日に雨が降った。
雨が降ると、このたった10分くらいの距離がけっこう厄介で、傘を差していてもそれなりに濡れるのである。
しかも、今回は12月という冬の開催。この雨が展示会の来場者数にもかなり影響するものと思われる。
 
幕張の街はペデストリアンデッキが張り巡らせており、一見近未来的でかっこいいのだが、こと雨に濡れないという実用部分については心もとない。
雨が濡れながら歩いていると、このバブル時代の近未来的な設計は、雨に濡れないことを想定してつくられていないことを実感する。
逆に近未来的なだけに、こういった雨に降られないことも想定されてつくられているように見えて、雨に濡れたときのショックが大きく感じるのは、私だけだろうか。
幕張メッセは展示会だけでなく、各種イベントも開催されているが、駅から濡れずに行けるよう設計されていれば、顧客満足度はかなり上がっていたのではないだろうか。
(ちなみに、海浜幕張駅から幕張メッセ、実はほとんど雨に濡れないルートも1つだけあるが、多くの人は気づいていないようで、みんな傘を差しながら現地に向かっている。)
 
このあたりの、実用部分よりも見た目を重視した設計がいかにもバブル時代を象徴しているように感じる。
もし同じ予算を現在使えるのあれば、より実用的な部分にその予算が割かれているでのではないだろうか。
 
これは東京ビッグサイトでも同じで、こちらはゆりかもめ東京ビッグサイト駅や、りんかい線国際展示場駅からは、どうにか雨に濡れずに行ける動線はあるが、ちょっと風が吹けば濡れてしまうという構造になっている。
幕張メッセ東京ビッグサイトも、見た目の良さよりも、雨天時のことをもう少し考慮してくれてもよかったのではないか。雨が降っているときに来場すると、いつもそう感じてしまう。
 
ただ、こればっかりは今さら言ってもおそらく大きな改善は見込めないだろう。そうであったとしても、もし今後何かこういった駅から比較的近くの建築物を立てる際は、この雨天時に雨に降られない動線も少しは考えてほしいなと思った次第である。
 
ということで、雨に濡れないような動線を考えることが集客や満足度増につながるのではないか、という話でした。