今東京で一人暮らしをするならば

私は、大学時代4年間、前職での社会人時代6年間、大学院に通っていた2年間と、地元を離れ東京に住んでいた。
正確には東京都内に住んでていたことはないのだが、神奈川や千葉の近郊に住んでいたので、東京に住んでいたということにしている。
 
この社会人時代の6年間の話なのだが、当時千葉市川の南行徳という駅の近くに住んでいた。
この駅は東京メトロ東西線が走っており、会社の最寄りの茅場町まで1本で行くことができ、たまに幕張にも行くので便利だろうということで決めた。都心へは(通常なら)20分程度でアクセスでき、まわりに店も多く、なかなか便利な街なのだが、いざ社会人生活が始まってすぐに後悔することになった。
何に後悔したかというと、この東西線の乗車率。都心方向への電車の混み具合が半端なかったのである。
 
出社初日のこと、始業は9時だったので、余裕をもって15分前くらいには到着できるように頭でスケジュールを考えた。
最寄りの茅場町から会社まで歩いて10分程度なので、8:30に茅場町に着けば問題ない。事前に確認すると、南行徳と茅場町の所要時間は17分と書いてあったので、ちょっと余裕を見て8時過ぎの電車に乗ることにした。
 
当日、8時ごろに南行徳駅に到着。ここでまず驚く。めちゃくちゃ人が多いのである。
大学時代は大学から自転車で20分程度のところに住んでいて、電車通学をしていなかったので、都心の朝のラッシュをきちんと認識していなかったのである。
すると、数分後に電車がやってきて、さらに驚くことになる。車内はすでに十分に満員なのに、プラットフォームで待っていた大量の人たちが詰め込まれていく。見ていると、面白いもので、すでにいっぱいと思っていた車内にどうにか人が納まっていくのである。
そんな状況を見て、たまたまこの電車が混んでいたのであろうと、私はスルーして次の電車を待つのだが、その間にまた人はやってきて、そして次の電車も同様に満員。これがずっと続くのだと理解した私は諦めて乗車、いわゆる朝の満員電車を初体験することになる。
 
そして、次の浦安駅でさらに驚く。南行徳駅で乗ったのと同じくらいの人たちが、すでにいっぱいの電車に乗ってくるのである。さらにその次の葛西駅西葛西駅でも同じくらいの人たちが乗ってきて、まさにすし詰め状態。私は東西線沿線の住居を選んだことに激しく後悔することになる。
 
さらにこの路線、すべての電車がめちゃくちゃ混んでいて、各駅での乗り換え(降りる人はほとんどいないので、正確には乗り込み)に時間がかかるため、駅と駅の間で停車を繰り返す。そのため、所要時間どおりには到着せず、茅場町駅に到着したのが8:45。そこから道に迷いながら走って会社に向かい、9時の始業ギリギリに到着。
今思えばいい思い出だが、当時は初日から遅刻では格好がつかないので、かなり焦りながら会社に向かったのを覚えている。
 
こんな感じで毎日が満員電車だったので、もし今東京に住むことになったら、絶対に東西線沿線は選ばない。
仮に今東京で一人暮らしをすることになれば、以下の2つのことに気をつける。
 
まずは部屋の広さより立地を優先させること。学生のときに1ルームの決して広くない部屋に住んでた私は、会社から住宅補助が出るのをいいことに、ちょっと広めの2DKの部屋を選んだ。
しかし、一人暮らしにその部屋の数はいらない。無駄に行き来が必要になり、結局一部屋は物置になった。モノも増えるし、いいことはない。
多少家賃が高くても、部屋の広さを犠牲にしても、会社に近いところを選んだほうがいい。できれば歩いて通える範囲を選びたい。
 
もう1つは、通勤の導線を確認すること。
部屋を探す際は土日に不動産屋を回ることが多いので、平日朝の状況がわからない。そのときはいいと思っても、肝心の通勤の導線が確認できておらず、後悔することになった。
現実的には部屋を探すのに多くの時間をかけるのは難しいが、数年単位の生活に関わることなので、慎重に確認して選びたいところである。
 
ということで、もしまた東京に住むことになったら、そのときは満員電車に揺られないで済むようにしたい、という話でした。