人間、苦しいことはすぐに忘れてしまう

昨日の記事で、東京マラソン延期について書いたが、私は11月に開催される他のマラソン大会にエントリーしており、その開催がどうなるかでちょっとやきもきしている。
ただこの段階で中止が決まっていないということは、開催を前提に準備を進めているということだろうし、中止が発表されない限りは、参加者としてはそこに向けて準備をしないといけない。
 
私はこれまで何度かフルマラソンに挑戦してきたが、完走と胸を張って言えるものは一度もなく、すべてがどうにか制限時間内ギリギリに歩いてゴールしたものばかりだった。毎回、途中で膝が痛くなって走れなくなり、足を引きずりながらゴールするというパターンを繰り返している。そして、毎回、もう二度と走らないと強く誓うのであった。
 
しかしながら、今年は年初からランニングを継続しており、ほとんどの月で月間走行距離は100kmを超えている。
体重も順調に落ちきており、足にかかる負担も軽減されただろうということで、これまでの自分とは違うのだと思って、懲りずに11月に開催されるフルマラソンの大会にエントリーすることにした。
 
その後もランニングは順調に行ってきたということもあり、開催まで2ヶ月を切ったこのタイミングで、20km走を敢行することにした。
エネルギー補給は事前にキッチリして、さらに途中で切れてもいいように準備もした上で、いつもの周回コースをスタートした。
 
序盤は順調だったのだが、10kmあたりから足の付け根あたりが痛くなる。これまでは膝に痛みが来ていたのだが、膝よりも先に付け根の部分が痛くなってきた。
すると急速にスピードは落ち、ついには歩いてしまう。その後も歩いたり、ちょっと走ったりを繰り返して、ついには15kmでリタイア。
 
まったく成長していないという現実を突きつけられ、マラソン大会での苦しみを思い出し、もう二度とフルマラソンは参加するまいと誓ったときの心境を思い出した。
それと同時に、人は苦しかったことをいとも簡単に忘れてしまうものなのだ、とも思った。あれだけもうマラソン大会には出ないと誓ったのに、こうも簡単にエントリーしてしまった自分を後悔するだけであった。
 
そして、あれだけ東京マラソンの影響で自分が参加予定の大会までもが中止になってしまうことを危惧していたのに、なんなら中止になってもいいやと思っている自分がいた。いや、むしろ中止になってほしい、と。
 
まだまだ練習不足だった自分が悪いだけなのだが、中止になればいいのになんてことまで考えてしまった自分にちょっと嫌悪感を抱きながら、ランニングコースを後にしたのだった。
 
ということで、人間、つらいことは思っている以上に簡単に忘れてしまう、という話でした。