私がオリンピックの野球に興味関心がない理由

野球は私が物心ついてからはじめて知ったスポーツで、今でも1番好きなスポーツである。
小学校のときは下手くそながら少年野球チームに入っていたし、今でも野球やソフトボールをやるとなるとちょっと胸が躍る。
観るほうも子どものころから好きで、ずっとカープファン。小学生のころは高校野球もよく観ていた。今でも年に5~10回くらいは現地観戦するし、スカパーに加入して家でもテレビ観戦するくらいには好きである。
 
そんな野球好きの私だが、今回のオリンピックの野球にはどうにも興味がもてない。
今回のオリンピックはいろいろな競技に注目して積極的に観ようと思っているのだが、そんな中好きなスポーツである野球には関心が向かないのである。
先日行われた準々決勝の日本対アメリカ戦も、昨日の準決勝韓国戦も後半テレビをつけて観てみたのだが、どうにも興奮しなかった。負けても何とも思わなかっただろう。
 
なぜ、オリンピックで野球に興味がもてないのか。考えてみたところ、以下の3つの理由が思い浮かんだ。
 
1つ目は、世界一を決める大会になっていないということ。
単純にこれが大きいだろう。
実力世界一と言われているアメリカがMLBの選手を派遣していない。アメリカに限らずMLBの選手はこのオリンピックに参加していない。この時点で世界一を決める大会になっていない。
これはWBCに言えることで、オリンピック同様これまでのWBCもイマイチ関心が薄いままだった。
しかも今回は参加国は6カ国。半分がメダルということになり、大会の権威という点でもあまり高くならない。
こういった立て付けがしっかりしない限り、野球の国別国際大会は真の世界一を決める大会にならないだろうし、私の関心もあまり向かないままであろう。
 
2つ目は、今回のリーグ・トーナメント戦の形式の不明瞭さ。
今回のオリンピックでは、まず6カ国を2つに分けてリーグ戦。そして全チームがトーナメント戦に進むという形式で、まずはここが不可解。もちろん、リーグ戦上位のほうが有利な組み合わせにはなるのだが、無理矢理感が否めない。
またトーナメント戦は、いわゆるダブルエリミネーション方式と言われるもので、2回負けたら脱落というトーナメント戦で複雑。
今回の形式を理解している人はどれだけいるのだろうかと思ってしまう。
 
野球はNPBペナントレースを見てもわかるように、勝率6割未満で優勝できてしまう。これは他のスポーツに比べて運の要素が強いスポーツとも言え、その運の要素をできる限り減らすという目的でこのような形式にしているということは想像できる。
しかしながら、6カ国しか参加していない今回のオリンピックでこんな複雑な形式するのは、実力的にはNo.1である日本を勝たせるように仕組まれたのではないかという、穿った見方をしてしまう。
 
それだったら、6カ国全チームが総当りのリーグ戦で、その1位と2位が決勝、3位と4位が3位決定戦のほうがわかりやすい。これだと全部で17試合で、現行の16試合より1試合多いので、その1試合分はスケジュールの関係で行えないということであれば、リーグ戦3位をそのまま銅メダルにすればいい。
また、試合数は少し減ってしまうが、3カ国ずつのリーグ戦を行い、各リーグ上位2チームの計4チームで再度リーグ戦。上位2チームで決勝、下位2チームで3位決定戦というのでもいいかと思う(この場合は、全12試合)。
 
最後の3つ目。それは他の競技選手と違って、野球の選手たちはオリンピックを目指して活動してきたわけではないということ。
他の多くの競技の選手たちはオリンピックを最大の目標としてこれまで活動してきたはずである。それに対して、野球の選手たちはあくまでもペナントレースの優勝を目指して日々活動をしている。片手間にとは言わないが、そこにオリンピックもあるので参加します、という感じがするのである。
ゴルフも同様で、オリンピックを最大の目標に活動してきたわけではないので、今ひとつ関心が向かない。
見知った選手をオリンピックという舞台で見ることに違和感があるのだが、それはこの理由が大きいかもしれない。
 
 
と、こんな感じで、今回のオリンピックの野球には興味関心が向いていない。とはいえ、残りは決勝戦の1試合。気が向いたらテレビで観戦してみようかとは思う。
 
ということで、オリンピックの野球はアマチュア参加に戻せばもっと興味関心が湧くかもしれないと思った、という話でした。