東京オリンピックを振り返る

東京オリンピックが閉幕した。
感染対策とスポーツの祭典という、相矛盾する中こうやって終えることができたのはすごいことかと思う。関係者のみなさんに感謝をしたいと思う。
 
さて、今回のオリンピックを簡単に振り返ってみたい。
 
まずは柔道でいいスタートを切れたのが大きかったと思う。
柔道初日で男女ともメダル、2日目は阿部兄妹が揃って金。ここで今回のオリンピックの大きな流れができたと思う。
日本は前半に得意な競技が揃っているが、とくに柔道はメダルの可能性も高く、ここで勢いに乗れるかどうかがカギだったと思う。
柔道に関してはその後もメダルラッシュで、団体含む15種目で、金メダル9個含む12個のメダル獲得となった。
 
一方でこれまた得意競技で前半に行われる競泳は、当初の期待どおりにはいかなかったか。
大橋選手の金メダル2つはすごいと思うが、他が奮わなかった印象。
競泳は個人種目でありながら、チームの要素が強いといったことを以前聞いたことがあるが、そういった点では大橋選手がつくった波に他の選手が乗り切れなかったという感じか。
 
体操は男子が団体で銀、個人総合で金と素晴らしい結果だったと思う。
個人的には他の競技を被ってあまり観戦できなかったのがちょっと心残りだったが、世代交代を印象づける大会で、今後も活躍が期待できるのではないか。
 
サッカー男子は久しぶりに日本代表の試合をきちんと見た。
予選から多くの試合を観たが、正直こんなにレベルが上がっているんだと驚いた。
来年はワールドカップも開催されるし、もう少しきちんとチェックしてみようかなと思った。
ただ、3位決定戦は、開始時刻が当日変更になったようで観ることができなかったのが少し残念。
 
今回のオリンピックで一番楽しみにしていたのが、男子バスケットボール。
学生のときにやっていたこともあるが、今回は八村、渡邊といったNBA選手2人を擁するチームということで期待していた。
結果としては予選3戦全敗。初戦のスペイン戦は途中追いつきそうな場面もあったが、実力差はまだまだ大きかったか。
ただ、主力がまだまだ若いので、次回のオリンピックも本戦に出て活躍してくれることを期待したい。
 
一方、女子はノーマークで、きちんとチェックできていなかった。
遅ればせながら、準決勝のフランス戦から観たのだが、なんでもっと早く観ておかなかったのかと後悔。
決勝で戦ったアメリカとの差はかなり大きいと感じたが、それでもいい試合で、試合後の選手の表情がよかった。
女子バスケの銀メダルは、今回の日本勢の中では一番価値の高いメダルなのではないかと思っている。
 
さて、今大会の日本勢のMVPみたいなもの(オリンピック雑誌の表紙を飾るような選手)を決めるのであれば、柔道の阿部兄妹かと思う。兄妹での同日金メダルは素晴らしいし、ニュースバリューもあった。
ただ、個人的には女子バスケの銀メダルはそれ以上の偉業で、私が選ぶのであればこちらにしたいかなと思う。
 
さて、こんな感じで簡単に印象に残った競技を振り返ってみたが、個人的こんなにきちんとオリンピックを観戦したのは、シドニー以来だった。
改めて、オリンピックは各競技の世界選手権やワールドカップにはない、すべて詰め込むというかパッケージ化することの価値を感じることができた。
今回は自国開催ということもあったが、テレビのチャンネルを変えれば複数の競技を観戦できるというのはやはりすばらしいことで、スポーツの祭典にふさわしい2週間だった。
 
東京2020はまだパラリンピックもあるし、来年には北京冬季五輪、3年後はパリと続くので、もう少しオリンピックというイベントに注目しなおしてみようと思った次第である。
 
ということで、関心をもってみるとオリンピックはまだまだ面白いと感じた2週間だった、という話でした。