新井さんの思い出

広島カープの新監督に新井貴浩氏が就任する。
この新井新監督、親しみをこめて新井さんと呼ばせてもらうが、同年代というか、同い年(学年は違うが)ということもあり、個人的にはかなり思い入れが深い。
 
私は物心ついたときから、父親の影響でカープファンだが、野球をきちんとみていた時期とそうでない時期はまばらだった。
子どものころはそんなに野球中継もなかったので、たまにある巨人戦くらいしか見ていなかった、新聞では欠かさず結果を確認していた。
小学校のころはけっこう強くて、たまには優勝するチームだったが、1991年からその後25年優勝からは遠ざかる。それでも、私が高校くらいまではそこそこ強かったので、新聞を中心にだが、チームの状況はきちんと追いかけていた。
これが大学に入ったあたりから、私自身の興味関心はいろいろと広がったことや、カープが長期低迷に入ったことも相まって、野球は好きではあったが、関心の中心ではなくなった。
 
その後、チームは低迷し、私もそこまでしっかりとチーム状況を把握していなかったのだが、2006年あたりで地元に戻ることが決まり、それまでに野球も現地でしっかり観ておこうということで、東京にいた私は、神宮や横浜あたりの球場にそこそこの頻度で通うにようになった。
そのころチームを牽引していたのが、この新井さん(と黒田博樹投手)だった。
 
そんな、新井さん、2007年のオフにFAで阪神に移籍することに。
このころは球場にもけっこう行っていたこともあり、長い低迷期ではあったがチームに思い入れもあった。
中心選手であり、広島出身の新井さんがまさかFAで移籍するとはまったく思っていなかった。
それまでもカープの選手は川口、江藤、金本とFA移籍が多かったが、ある意味仕方ないかなと達観していたのだが、この新井さんのときだけはショックだった(その後の大竹、丸のときも仕方ないかという感想だった)。
当時、大学院に在籍していた私は、その授業の予習をしていたときに移籍のニュースを知り、あまりのショックで椅子から落ちそうになったのを覚えている。
 
その後、2014年オフに広島に復帰することになる。
このとき、新井復帰はカープファンの間では賛否が入り混じったが、私はハッキリとうれしかったのを思い出す。
黒田投手もMLBから広島に復帰することになるのだが、正直黒田より新井の復帰のほうがうれしかったくらいである。
 
そして、2016年から3年間のリーグ優勝を牽引したのは記憶に新しい。
 
ちなみに、私は新井さんの応援歌が(今でも)1番好きである。
阪神に移籍したときはその応援歌をもう歌うことができないと落胆したが、広島に復帰してから、またあの応援歌が歌えると喜んだものだ。
引退が発表されたとき、もう1回球場で応援歌を歌おうと、マツダスタジアムカープパフォーマンス席(応援席)をとって、現地に向かった。代打での登場となったのだが、あっさり申告敬遠で応援歌を歌えず終いで、相手の阪神監督金本を恨んだものである。
 
そんなこんなで、思い入れの深い新井さんが広島の新監督に就任する。
この起用がうまくいくのか、いかないのか、やっぱり早かったとなるのか、今はわからないが、それでも来シーズンは前向きに思いを込めて応援したいと思う。
 
ということで、新井さんが監督就任することで、来シーズンが楽しみになった、という話でした。