2024年3月に読んだ/聞いた本の感想

今年は毎月5冊の本を読むという目標を掲げているが、3月もちょうど5冊の本を読む(聞く)ことができたので、ここではその感想を簡単にまとめておきたいと思う。
 
3月に読んだ/聞いた本は以下のとおり。
・売らずに売れる技術(Kindle
・ザ・ゴール(Audiobook)
・投資の教科書(Kindle
・栗山ノート(Audiobook)
・決めて断つ(Audiobook)
 
売らずに売れる技術
売らずに売れる技術

売らずに売れる技術

Amazon

 

ここ数年、うちの会社では営業研修を継続的に行っているのだが、そこでの教えの中心は、潜在ニーズや潜在的な問題を顕在化させること。その上で、自社の製品やサービスがその問題を解決するのに約立つことに気づいてもらうことが大事としている。
本書でも同じようなことが言われており、「聞く」と「問う」の違いについて、丁寧な説明がなされている。聞くことはすでに顧客の顕在化している情報を集めることが目的なのに対して、問うは顧客が気づいていないニーズや問題を顕在化させるために行うもの、としている。
上述した研修の内容と一致するところも多く、管理職や営業担当には課題図書として読んでもらおうと思っている。
 
言わずと知れた、工場改善に関する名著。
私の記憶をたどると、前職時代にはじめて読んでいるのでおそらく20年前には読んでいる。それ以降、大学院時代や今の会社に入ったときなど、節目節目で読んできた。紙の本はもちろん、Kindleでも購入。今回はAudiobookで聞くことに挑戦してみた。
今回聞いてみて思ったのは、思った以上に内容が頭に入ること。
自社でも本書で紹介されているTOCを導入していることもあり、内容はだいぶ理解できるようになった。一方で、毎度読むたびに気づきがある本だが、今回もより深い理解に加えて、新たな学びを得ることができた。
改めて、確率的統計と依存的事象の関係について整理をして、自社の工場を眺めてみたいと思う。
 
日経新聞出身の後藤達也氏の初の著書。
個人的にはとくに目新しい内容はあまりなく、正直おもしろみはないが、基本に忠実な内容なので、経済や経営について学ぶ教科書的な内容として、管理職に配る課題図書にいいかもしれないと思った。
 
栗山ノート

 

3月のこの時期は、プロ野球開幕ということもあり、毎年野球の本を読んでテンションを上げるようにしているのだが、今年はこの本と次に挙げる「決めて断つ」の2冊を聞いてみた。
日本ハムの監督を長年務め、2023WBCの日本代表監督だった栗山英樹氏の著書。2019年出版ということで、日本ハム監督後期に書いた本。
正直、あまりおもしろくなかった。読書家の著者らしく、いろいろな歴史上の人物や経営者などの言葉引用されているのだが、栗山氏の言葉というよりどこかから借りてきた言葉といった感じがした。野球の内容というより説教を受けているような感じがした。
開幕に向けてのテンションを上げるという点では、効果的な本ではなかった。彼ならではの現場の話がもっとほしかった。
 
我らがカープのレジェンド黒田博樹の著書。2015年の出版ということで、カープに復帰するタイミングで書かれた本。以前に紙の本で読んだことがあるが、今回は開幕前にAudiobookで視聴。
本書は、2007年のカープからメジャーへ移籍、2011年のドジャースからヤンキースへ移籍、2014年ヤンキースから広島への復帰のときの決断の際の心情を中心に話が展開している。とくに2011年のときは広島に戻るつもりだったが、踏ん切りがつかずにヤンキースに再度連絡しているところが印象的だった。
こうやって後から振り返ってみると、2015年シーズンから広島に戻るという選択は最適だったように思えるが、本人からすると、複数の選択肢からこれを選ぶ苦悩があったことがわかる。
また、目標を設定する際に、大きな目標を掲げてそこから逆算してものごとを進めるタイプと、目の前の目標を1つずつクリアしていくタイプがあるとすると、黒田氏は典型的な後者のタイプ。だからどうというわけではないが、大きなことを成し遂げるのに、そういった人がいるのはなんとなく励みになったような気がした。
今年のカープはブレイク寸前の若手が数人いるが、どういった考えで野球をしているのか、そんな想像もしながら見ていきたいと思った。
 
以上、3月に読んだ/聞いた本の感想でした。