新米教師の育成方法

ちょっと前になるが、年度末のタイミングで先生の異動が発表され、娘の小学校でも離任される先生のための式が行われた模様。
娘の担任の教師もこのタイミングで他の小学校に移るとのことだった。
 
その先生は、娘のクラスを受け持つ段階で2年目の新米先生。
1年目は児童数が少ない学校にいたようで、担当する児童も数名だったらしいが、2年目になって中心部の学校に異動となり、一気に30名以上の子どもたちを見なければならない担任になったとのことだった。
正直、頼りない先生で、1学期の授業参観を見に行ったときは、参観日にも関わらず、歩き回る子どもたちがいて、学級崩壊手前といった感じだった。子どもたちが先生を舐めていて、統率が取れていないのが一目瞭然だった。
その後、少しはマシになってきたが、複数の男の子たちが好き勝手しているらしく、うちの娘もいじわるされるとのことで、学校に行きたくないと言うこともしばしばあった。担任の先生に相談することもあったが、抑えが効かない原因がその先生になったので、とくに改善することなく、1年が終わってしまった。
 
親としては少々心配だし、不満もありどうにかしてほしいところだが、その新米先生からすると、いきなり新卒2年目で30人以上の子どもたちの面倒を見なければならない管理職になったようなもので、大変だったろうとも思う。
この先生も最初の年は少ない児童数の小学校だったので、そのまま3年間くらいはその学校でペースをつかんでから、本人の希望なども考慮した上で、徐々に児童数が多い学校への配属すればいいのにと思った。
今回この先生がどういう理由で異動になったのかわからないが、おそらくは良くない評価がついたと考えるのが妥当かと思われる。それは本人の資質の問題もあるだろうが、もう少し育成のしくみも整えていかないと、同じようなことになる若い先生が増えてしまうのではないかと心配になった。
 
また、こういった若手の先生の指導に責任をもつのは誰なのかについてもちょっと疑問を覚えた。直接的にはその学校の校長・教頭先生、学年主任の先生あたりが担当すると思われるが、これらの先生は若手の先生の人事権まではもっていないはずである。
となると、その学校に在籍している年についてはある程度指導もできるだろうが、いわゆるキャリア全般で責任をもつという立場にはなり得ない。中長期的な一貫した育成が難しいのではないかと思ったりしたわけである。
今回の娘の担任教師にしても、最初の3年間で1年ごとで異動ということであれば、ペースもつかめないし、誰に相談していいのかもよくわからないという状況になってしまっているのでないだろうか。
 
解決策としては、この先生に限らず、新卒後数年くらいは、比較的児童数の少ない学校で育成するというシステムをつくってしまえばいいと思う。3年くらい在籍する前提でいれば、最初の学校の先輩の先生が指導担当となって、いろいろと教えることもできるだろう。じっくりと腰を据えて指導していけば、娘の担任教師のような少々頼りない先生であっても、20代後半くらいにはどこの学校に行っても、ある程度は大丈夫といった状態にまではもっていけるのではないだろうかと思ったのだが、どうだろうか。
 
私が小学生だったころと比べると先生の権限もだいぶ減ってきている印象。体罰なんてもっての外だし、発言も気をつけないと問題視される時代。若手の先生は少し時間をかけて育ててあげないと、先生のなり手も減ってきてしまうのではないだろうか、なんてことを思った次第である。
 
ということで、新米教師の育成やキャリアについてちょっと考えてみた、という話でした。