男性用スキンケア商品は信用財か経験財か

私はもう40代半ばになるが、これまで男性スキンケア商品というものを使ってこなかった。それで何か困ったことはなかったというのが使わなかった理由で、特段興味もなくこれまで過ごしてきた。
 
そんな中、いつも聞いているVoicyのサウザーラジオ改め聖丁radioで、聖丁氏が男性用の化粧水や乳液を開発したと話しており、物は試しにと買ってみることにした(下記リンクの「Saint Grailメンズスキンケアセット」)。
 

 

とはいえ、これもスキンケアに興味があったわけではなく、聖丁氏がどんな商品をつくったのかに対する興味での購買行動だったので、肌にどんな影響があるのかはさほど関心がなかった。
より正確に言うと、関心がないというより、肌の変化なんてものは、あってもわかんないんだろうなくらいの気持ちであった。
 
で、実際に使い始めてみたときに思い出したのが、MBAに通っていたときのマーケティングの授業だった。
その授業では、納豆という商品を引き合いに、商品の属性についての説明があった。
同じ納豆という商品でも、味について言及されている商品であれば食べなくてもだいたいこんなものかわかるのに対し、「におわなっとう」という臭いがしない納豆は実際食べてみないとわからない。さらには「ほね元気」というカルシウムが骨になるのを助けるという機能を売りにした商品は、実際食べてみてもほんとに効果があるのかわかならい。食べなくてもわかる商品、食べたらわかる商品、食べてもわからない商品があるというわけである。
これら、食べなくてもわかる商品を探索財、食べてみたらわかる商品を経験財、食べても(効果があるか)わからない商品を信用財と呼んており、それぞれにおいてマーケティングの施策のやり方が違いますよという授業だった。
 
話は戻って、化粧水や乳液といったスキンケア商品についてだが、これらの商品は信用財だと思っていた。要するに使ってみても、実際の効果があるのかどうかはわからないと思っていた。「ほね元気」を食べてみても、本当に骨が強くなっているかどうかはわからないと同じように。
 
で、実際にこの「Saint Grailメンズスキンケアセット」使ってみたの感想なのだが、スキンケア商品は信用材だという考えが改まった。少なくともこのスキンケアセットは、使ったらわかる、経験財だった。
これまでスキンケア商品は使ったことなかったから他の商品との比較はできないのだが、肌の調子というかさわり心地というか、それは明らかに変わったのである。
見た目でわかるレベルかというと、もともと困ってなかったくらいだから、他の人からその変化を気づかれるという感じではないが、自分でははっきりわかる。
 
その後、スキンケア商品に少しだけ興味をもったので、温泉や旅館とかに置かれている化粧水や乳液を使ってみるのだが、においや感触においても違いがわかるようになった。いい旅館に置かれているような化粧水でもちょっと匂いがきつかったりするのである。
それに対して、Saint Grailのスキンケアセットは、においもほんのりでべとつかず、ちょうどよい感じで、肌への効果だけでなく、つけるという行為自体がちょっとテンションを上げてくれる感じなのである。
 
どうやらいい商品のようなので、誰に見られているわけでもないが、せっかくなので使い続けてみようと思った次第である。
 
ということで、スキンケア商品は使いはじめてみたら違いがわかるということがわかった、という話でした。