ウイルスは口や鼻や目から入るが、口からしか出ていかない

私はたまに近くのスポーツジムへ行くことがあるのだが、このスポーツジムでは、「当スポーツジムから絶対にクラスターは出さない」というポスターまで貼って、徹底した感染対策を訴えかけている。
それ自体は悪いことではないのだが、ルームランナーで走っていてもマスク(しかも鼻まで)は必須など、少々やり過ぎかつ、バランスの欠いた感染対策が未だに続いている。
 
発熱者や風邪の症状がある人はいないという前提であれば、ウイルスは基本口からの飛沫でしか出ていかない。
マスクは基本的にウイルスをもらわないためにあるのではなく、人に感染らないようにするためのもの。であれば、口さえ覆っていれば問題ないはずで、未だに鼻までのマスクの強要するのは、ちょっとやりすぎな気がする。
もっと言えば、まわりの人と話しながら走るわけでもないので、マスク自体走っている最中はいらないのだけど。
 
このスポーツジムに限らず、他にも未だにコロナ初期の(あまり意味がない)対策を延々をしているところが多い。
例えば、ビュッフェのビニール手袋。
感染対策やっている感は出て、安心な気はするけど、実質は手袋しててもしなくても変わらない。むしろ、1度料理を取って食べた後に、デザートを取りに行くのに同じ手袋をするのであれば、アルコール消毒した上で素手で料理を取ったほうが安全かと思われる。
 
他にも、トイレのジェットタオルを未だに禁止していたり、フタをしめてから流すようにという張り紙なども。
風や水流でウイルスを撒き散らすことは考えにくいという公式な見解が出ているにも関わらず、2年半経った今でも続けているところは多い。
 
事程左様に、不要な感染対策はまだまだ多い。
こういった感染対策が残っている理由はいくつか考えられるが、1番大きなものは、どうすれば感染するのか、ということを具体的に考える人が少ないからだろう。
コロナの感染は飛沫感染がメインということは、2020年の段階で分かっている。加えて、熱のある人や咳をしている人はいない前提で考えれば、感染が起こるのは会話しているときがほとんどということがわかる。それであれば、マスクを外しての長時間の会話以外は、感染確率はかなり低いと考えることができる。
このように感染のメカニズムがわかっていれば、どこまで対策する必要があるか判断できるのだが、多くの人はそこまで理解しようとしないので、未だに意味がないものが残ってしまうのである。
 
加えて、責任回避の志向が働いてしまうということもあると思われる。対策を緩くして、万が一にも感染が起きたらいけないと考えてしまう人がいても不思議ではない。
 
ただ、幸か不幸か、これだけ感染者数が増えていて、どこで感染したかを追及するような雰囲気でもない。
そろそろ意味のない感染対策は止めてしまえばいいのではないかと思うのだが、どうだろうか。
 
ということで、未だに過剰で意味のない感染対策が残っている、という話でした。