キャンプの設営・撤収から考える、タスクの洗い出しの重要性(前編)

設営2時間、撤収3時間。
これはキャンプ歴1年の私が、キャンプに行ったとき設営と撤収にかかる時間である。
毎度時間がかかり過ぎて、何をしに行っているのかわからなくなる。
去年の夏からはじめたキャンプだが、その段取りは一向にうまくならない。
 
私がキャンプをはじめたきっかけは、こんな感じである。
子育てに疲れていた嫁から娘を離して、一人になる時間をつくってあげようと、週末は娘と私の二人でドライブに出かけるということをしていた。
土日を中心にドライブに出かけて、公園に行ったり、近場の温泉に行ったりということをよくしていたのだが、もう少しバリエーションがほしいなと思っていた。
 
そんなある日、とあるスポーツ店で見た、アウトドアメーカーSnowPeakの商品紹介のパネル。
そのパネルのデザインが格好良く、その瞬間、キャンプありかもと思った。
もともと子どものころからあまりアウトドアは好きではなく、どちらかというと避けてきたタイプ。バーベキューをやると言われても、イヤというほどではないにしろ、そんなに気乗りがするほうではなかったのだが、そんな私が何を思ったか、娘と二人でキャンプ行くのもいいかも、と思ってしまったのである。
 
とはいえ、いきなりキャンプ道具一式買っても続くかどうかわからないので、まずはきっかけとなったSnowPeakが運営するキャンプ場で展開していた「手ぶらキャンプ」なるものに参加してみた。
さすがに最初から娘と二人は無謀であろうと考え、嫁も連れて3人で行ったのだが、この手ぶらキャンプは、キャンプ道具一式レンタルでき、同時に4組が参加してスタッフがついて説明してくれるというスタイルだったので、問題なくテントなどの設営することができた。
このとき夕食用のバーベキューで使用する炭に火がつかずに、泣きそうになっていたところ、隣の家族のお父さんにバーナーで火をつけてもらうという、なんとも惨めな出来事があり(もちろん隣の家族のお父さんには感謝している!)、男としての存在価値を否定されるような経験もしたのだが、それでもどうにかなりそうだという感触を得た私は、テントなどのキャンプグッズを一式揃えて、娘と二人のキャンプに繰り出すことになった。
 
しかし、ここで誤算が2つ。
 
1つは、一人での設営は思った以上に大変だということ。「手ぶらキャンプ」は嫁もいたし、スタッフの人も何かあればサポートしてくれたのだが、今回は一人。テントを設営するにも撤収するにも二人でやればそんな時間がかからないところが、一人ではなかなか進まず想定以上の時間がかかってしまった。
 
もう1つが、娘のこと。当時まだ3歳ということで、戦力にならないことは織り込み済みだったのだが、おとなしくしているはずもなく、娘の相手をしながら設営となり、余計に時間がかかってしまった。
 
そんな誤算もありながら、ようやく設営し終えると、すでにまわりは暗くなっており、ゆっくりする時間もなく夕食となる。
料理はきちんとできないだろうと、スーパーでお惣菜を買ってただそれを食べるというスタイルにしたのは正解だったが、ゆっくりできたのは、娘が寝てから焚き火を見ながらお酒を飲む数時間だけだった。
翌日の撤収も、設営に以上に時間がかかり、はじめてのキャンプは設営と撤収のために行っているのではないかという感じで、バタバタしているうちに終わった。
 
 
それから1年。なんだかんだ言いながら、娘と二人のキャンプを10回以上やってきたのだが、この設営と撤収が一向うまくならない。
冒頭書いたとおり、毎度、設営2時間、撤収3時間くらいの時間がかかっている。
この1年、負担を減らすべく、軽量化への投資もしてきた。テントの構造も理解でき、説明書をみなくても設営できるようになった。事前の買い物含めて余裕をもってキャンプ場に行くようになった。
いろいろと工夫しているのだが、それでも設営と撤収の時間がかかり過ぎて、「設営と撤収のためのキャンプ」から抜け出せていないのである。
 
なぜ設営と撤収がうまくならないのか、今後のキャンプライフを充実させるためにも、その原因を考えてみたいのだが、文字数も多くなったので、後編に続く。