きちんと言わなければ伝わらないことがある

2年前くらいからキャンプをはじめた。
もともとアウトドア志向はまったくなく、キャンプなんて頼まれてもやりたくないと思っていて、なんなら昼にBBQに行くのもめんどくさいなと思うくらいで、それだったら居酒屋に行って飲めばいいじゃんという考えの持ち主だった。
しかし、娘が生まれてから、妻は思っていた以上に育児が大変だったらしく、かなり疲弊していた。もう少し平たく言うと、毎日かなり機嫌が悪かった。
これではいけないと、私も平日は夕方帰ってきたら娘を抱っこして散歩に出かけたり、休日は娘と温泉に出かけたりと、できるだけ妻と娘を離して、妻が一人になれる時間をつくるようにした。
そんな中、他にも娘と二人でできることはないかということで探してたどり着いたのがキャンプであった。
 
それからというもの、月に1回のペースで娘とキャンプに出かけるようになった。
だいたい土日の1泊2日で行くのだが、息子が生まれるまでは、妻は一人の時間がもてるし、息子が生まれてからも息子の世話に専念することができ、それなりに妻にとってもいい趣味をだと認識していた。
 
はじめてから2年経った今も、段取りベタで設営や撤収に時間がかかるので、最近では食器類は現地で洗わず、そのまま持って帰って家の食洗機で洗うようにしている。
先日もキャンプに行って帰ってきたのだが、食器やクッカーなどの汚れたものをシンクに置いておいた。
 
そこで妻に言われた言葉に衝撃を受けた。
妻が「パパは趣味で楽しんで帰ってくると、私の仕事が増えるんだよね」と言ったのである。私と娘がキャンプから帰ってくると、洗い物が増えて、妻の仕事が増えるというのである。別に文句を言うわけでなく、なんとなしにつぶやいた一言だったのだが、私からすると衝撃的だった。
 
もとを正せば、妻の時間をつくるためにはじめた趣味。当然のことながら妻もそのことを理解しているかと思ったら、ぜんぜんわかっていなかったのだある。
夫の心妻知らずである。
 
たしかに、今では私もキャンプというものを楽しんでいるし、娘との二人の時間はかけがないものだと思っている。
しかし、何をきっかけに始めたかといえば、妻の一人の時間をつくるためである。
今後も、息子(9ヶ月)がもう少し大きくなれば、私と娘と息子で出かけることになる。そうすれば、妻の一人の時間をつくることができるのである。
 
そこはきちんと理解しておいてもらわないといけないと思い、改めてキャンプをはじめた経緯を話したのだが、どれだけ理解してくれたかはあやしい。
そもそも、妻の時間をつくるためにはじめたということは以前にも言っていたはずだが、妻の頭の中ではそれがすっぽり抜け落ちているのである。
 
別に恩に着せるつもりもないが、とはいえ折を見て言い続けないといけないのだと感じた次第である。
 
ということで、大事なことは2回でも3回でも言わないといけない、という話でした。