市から赤十字を通じて、寄付金は現地に渡るとのことで、これはこれでよかったかなと思っていたところ、市から寄贈式をやってはどうかという提案をもらった。
寄贈式とは、寄付をする会社から市長に目録を渡して、テレビや新聞のマスコミに取材をしてもらうというもの。
そんな提案があったのだが、私の本心としてはあまり気乗りしなかった。
理由は2つで、寄付なんてものは大々的にやるものではなくこっそりやればいいと思っているのと、私自身があまり人前に出たくないから。
ただ、社内の他の役員からは、会社の名前を広めるいい機会だから出るべきだと押し切られ、結局寄贈式をやってもらうことになった。
で、先日その寄贈式に行ってきたのだが、内容としては社長である私から市長に義援金の目録を渡し、少し談笑した後に、マスコミの取材を受ける、という流れ。
地元のテレビ局と新聞社が取材に来てくれて、それはそれでありがたいことだなと思った。
時間にして30分くらいのことで、形式どおりの式ではあったが、その中の市長からの言葉で、ちょっとハッとさせられたことがあった。
私としては、あくまでも義援金の目的は被災地の復興支援なのだが、加えてせっかくならうちの会社の名前を知ってもらえればいいなという下心もちょっとあって寄贈式を行ってもらったわけだが、市長からは「マスコミを通じて、うちの会社が寄付をしたことが伝わり、その輪が広がればいいですね」という言葉をいただいた。
たしかにそういう視点もあるなと感じた次第で、もしそのような効果があるのなら、最初の気乗りしなかったが、こういった式を開いてもらって良かったかもと思ったりした。
あと、もう1つだけ良かったことがあるとしたら、娘（小学2年生）にテレビ出ている父親を見せることができたことか。みんなに自慢したいと言っていたので、それは勘弁してほしいと返したが、さてどうなるだろうか。
ということで、義援金の寄贈式を行ってもらって良かった、という話でした。
