選択肢のあることの良し悪し

今月の個人的な目標というかやらないといけないことに、内視鏡検査の予約というものがあった。
本当は去年のうちに胃と腸の内視鏡検査を受けるつもりだったのだが、早く受けないといけないと思いながら、先送りした結果、年をまたいでしまった。
それではいけないということで、今月中に予約だけでもしてしまおうと、近くの病院に診察に行ってきた。
 
その病院では、大腸の内視鏡検査を受けるには医師の診察が必要ということで受診。
こちらから最近の状況などを説明した後に、医師から検査についての話を聞いたのだが、そこで聞かれたことが、胃の内視鏡検査で、経口にするか経鼻にするか、また軽い麻酔のようなものを使うかどうかについてだった。
 
私はこれまで3回ほど胃の内視鏡検査を受けたのだが、1回目は18年前に経口の検査で、チューブが胃の中に入らず、咳き込んでとても苦しかったのを覚えている。それ以降は、経鼻の検査でお願いしてきたのだが、これはこれで痛いというかなんとも言えない違和感があって、あまりいい思い出がない。
そこで、今回麻酔という選択肢が出てきたわけだが、これはこれでちょっとこわい。当然、検査自体は楽だとは思うが、軽いとはいえ麻酔を使うことに抵抗があるのも正直なところ。
口か鼻か、麻酔を使うか使わないか、前からどうしようか悩んでいたのだが、ふとしたきっかけで他の病院の人間ドックのサイトを見る機会があり、こちらの病院の胃の内視鏡検査では、経口かつ麻酔ありでやるのがデフォルトらしく、選択肢がないようだった。
この別の病院のサイトの内容を見て、経口かつ麻酔ありが一般的なのかなと思い、今回はこの組み合わせでやってもらうことにした。
 
一般的に選択肢があるのはいいことと言われるが、必ずしもそうでないときもあったりする。
今回のようなケースでは、頭ではトータルで考えると麻酔を使ったほうが楽とわかっているのだが、どうもそっちに振り切れないようなときもある。
行動経済学の分野でも「ナッジ」という言葉がある。もともとは「軽くつつく、行動をそっと後押しする」という意味の言葉なのだが、経済的なインセンティブや行動の強制をせず、行動変容を促す戦略・手法として紹介されている。
今回の内視鏡検査の選択でも、選択肢をなくせとまでは言わないが、麻酔ありが一般的でスタンダードだと言ってもらえれば、思い悩まなくても済んだのに、と思った次第である。
 
ということで、内視鏡検査の予約に行ってきた、という話でした。