10月に読んだ本の感想

昨日のこのブログの記事で、その月に読む本を事前に5冊くらいピックアップしておくといいかも、ということを書いた。
この10月に実践してみたのだが、ピックアップした5冊のうち、読み終えた本は3冊。
ここでは、その本について、簡単に感想をまとめておきたい。
 
まず、10月に読もうと思ってピックアップした5冊は以下のとおり。
発達障害「グレーゾーン」
・コンセプトの教科書
・史上最大の木曜日
・物語思考
 
このうち、読了したのが上の3冊。「史上最大の木曜日」は途中までで、「物語思考」はまだ購入すらできていないので、ここでは3冊の感想を。
 
発達障害「グレーゾーン」

 

これは、うちの息子(3歳)が、発達障害自閉スペクトラム症)の疑いありと診断されたことで読んだ本。この前に読んだ、「「発達障害」と間違われる子どもたち」とあわせて、発達障害の概略を理解することができた。良書だと思う。

自閉スペクトラム症は、限局された反復的行動(こだわり症)と社会的コミュニケーション障害の2つが診断の条件とのことで、さらに詳しい解説がされており、息子に関しても思い当たるところと該当しない部分を整理することができた。
こういった分野の知識は、概要を理解できているだけでも活かせる部分は多いと感じたので、読み返して整理できるようにしておきたい。
 
また、この本のタイトルにもある「グレーゾーン」という表現。
著者は2つの意味があるとしていて、幼児期にまだ症状がはっきりせず診断に至らずに使われる場合と、青年・成人期に症状としては明確になっているが診断基準をすべて満たすに至らないために使われる場合があって、両者で意味合いが違ってくる、としている。意味合いは違うのだが、実際には両者はつながっていて、連続した視点で見ることが大事だと言及。
今後、娘や息子の育児において、この連続した視点を忘れないようにしたいと思った。
 
 
愛着障害

 

こちらは、「発達障害「グレーゾーン」」と同じ岡田尊司氏の著作。

愛着障害という言葉がどこまで一般的かつ医学的なものかはよくわからなかったが、概念としては、発達障害が先天的なものに対して、愛着障害は幼児期の人間関係(とくに母親との関係)に起因するものと理解。
発達障害「グレーゾーン」」と比べると、具体的な事例(文豪と呼ばれる人に愛着障害のケースが多いなど)は多いものの、概念的に整理された感じはなく、個人的には発達障害愛着障害を対比しながら解説してくれることを期待していたので、ちょっと期待外れだった。
ただ、愛着障害という概念はある程度理解でき、発達障害の理解とあわせて今後の子育てに活かしていきたいと思う。
 
 
企業や商品のコンセプトを考える上で、大事な点が整理して説明されている良書。
概念と具体例のバランスも良く、コンセプトというものを考えていく必要のある人にとってはこれ1冊でかなりのところまで理解が進むのではないだろうか。うちの会社でも管理職に読んでもらって、共通言語にできればと思う。
個人的には、コンセプトの条件として、4+1の条件(「顧客目線」で書けているか、「ならでは」の発想はあるか、「スケール」は見込めるか、「シンプル」な言葉になっているか、その言葉で体温は上がるか)が提示されており、今後いろいろなコンセプトを考える際の指針を整理することができた。
また、コンセプトには、インサイト型とビジョン型があるという整理も、コンセプトを考える上で大事な分類だと感じた。
 
以上、10月に読んだ本の感想でした。

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