家庭における制約理論問題

うちの子どもは、現在小学2年生の娘と、3歳前の息子ということで、年齢差が5歳ある。
この時期の5歳差はかなり大きく、娘と息子でできることはかなり異なる。
そういった差があること自体は仕方のないことなのだが、娘からすると息子の動きが遅いため、自分だけ先にやりたいと言い出すことが多い。
 
例えば、車で家に帰ったとき、娘は自分だけ早く帰りたいというのだが、自分だけ先に帰っても、鍵をもっていないため、結局はマンションのエントランスで待たなければならない。
このように自分だけ先に行っても仕方ないのだが、それを理解してもらうのは、なかなか難しかったりする。
 
このことを小難しく説明しようとすると、「ザ・ゴール」で紹介されている、制約条件の理論(TOC)を使うことができる。
制約条件の理論では、ボトルネックがシステム全体のパフォーマンスに影響するので、何はともあれボトルネックを改善することが大事と説いている。
 
今回の例をこの制約条件の理論に当てはめると、まずボトルネックは息子(の歩行速度)となる。
全体のパフォーマンス(ここでは、家族全員が家にたどりつくまでの時間)は、ボトルネックに依存してしまう。
となると、娘からすると、自分だけ先に行ってしまうのではなく、以下のような改善案が思い浮かぶ。
 
改善案1:息子の手を引いて、少しでも早く歩いてもらうよう促す
改善案2:私(父親)が息子を抱っこして、娘が息子や私の荷物をもつことで、息子が歩かなくても済むようにする
 
こんな感じで、娘からすると何かしら手伝ったほうが、早く帰ることができるわけである。
 
と、娘に説いても、理屈は理解してくれないので、事あることに具体的に手伝ってほしいことを伝えるのだが、もしこの理屈を理解してくれるようになったら、いろいろと楽になるだろうなと思ったりする。
例えば、出かける前に、着替えるようなとき、娘が息子の着替えを担当してくれたら、その間に自分は他の準備ができるな、と夢想したり。
今すぐではなくてもいいので、こういったことを少しずつおしえて、ボトルネックの改善が全体的に良い方向に行くということを理解してくれればいいなと思う今日のこのごろである。
 
ということで、子どもにもTOCを学んでほしい、という話でした。