子育て版ジャネーの法則

年をとるほど時間の過ぎる感覚が早くなる、とよく言われる。
ジャネーの法則と言われ、「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例する」とされている。
これは多くの人が実感していることだろうと思うが、私自身も20代後半くらいからその速度が急に早くなり、30代・40代となるに連れて、1年が早く過ぎていくように感じている。
毎年恒例の行事があったりすると、もう1年が経ったのかと、そのたびに驚愕(と言っても大袈裟ではない)してしまう。
 
一方で、子どもができてから、違う感覚がある。
どういうことかというと、仕事や自分ごとに関する1年は早く過ぎ去っていくのだが、子どもに関することの1年は遅いと感じるのである。同じ1年であっても、仕事の1年は早いのに、子どもと過ごした時間は長く感じるのである。
さらに面白いなと感じるのは、娘(小学2年生)と息子(2歳9ヶ月)とでも、時間の感覚が違うこと。
 
娘も小学校に上がるくらいまでは、なかなか時間がかかるなと感じていたのだが、小学校に入ってからの1年間は思ったよりも早かったなという感じがしている。
一方で、息子に関しては、時間が進むのが遅く、例えば去年の12月に保育園に入ってから半年が経過したのだが、体感ではもう1年くらい過ぎたように感じている。
 
まとめると、自分だけの時間に関してはどんどん早くなっているのに対して、子どもに関する時間はそれとは違って遅く感じる。
そして、子どもに対する時間の感覚も、子どもが成長するにつれて早くなっているように感じる、というわけである。
 
子どもの成長を、乳幼児期(0~6歳)、小学生期(7~12歳)、中高校生期(13~18歳)とすると、感覚的には、まず乳幼児期の前半(0~3歳)はかなり長く感じる。
そして、乳幼児期後半(4~6歳)の3年間と小学生期の6年間が同じくらいの長さに感じ、中高校生期は小学生期を同じ6年だが、さらに半分くらいに感じるのではないかと思っている。
 
そう感じる理由はおそらく2つあるかと思う。
1つは、子どもが小さいころは、親が直接関わる時間が多いため、その分子どもとの時間が長く感じるということがあるかと思う。
成長していくに連れて、少しずつ親離れが進み、関わる時間が少なくなるので、その分時間の進みが早く感じるわけである。
 
もう1つは、子どもの成長や変化が徐々に少なくなるということがあるだろう。
直接の関わりということだけでなく、子ども自体の変化が成長するにつれて少なくなるので、目新しさがなくなり、慣れてしまうため、時間の進み方もだんだん早くなってくると思われる。
 
そう考えると、とくに上の娘とのいっしょの時間がどんどん早くなってしまうのかもしれない。
まだ小学生なので、あと10年くらいはいっしょに過ごすんだろうなと漠然と思っていたが、直接関わる時間は減ってくるし、体感的な時間も早くなってくるので、今のうちにもっとコミュニケーションを取っておこうと思った次第である。
 
ということで、子育てにおいてもジャネーの法則が適用されるのではないか、という話でした。