興味のない人に野球のルールをおしえるのは思っている以上に難しい

今年はプロ野球開幕前にWBCが開催され、日本中で盛り上がった。
せっかくのお祭りなので、いつもは子どもたちに譲っているチャンネル権を半ば強引に奪い取り、テレビで中継を見たりしていた。
 
私だけがその中継を見るのものいいが、せっかくの機会なので、これを機に子どもに野球のルールをおしえようと思いついた。
一般的に、男の子が野球(やその他のスポーツ)に関心をもち、女の子は関心が薄いが、うちの場合、息子はまだ2歳半ということで、さすがに野球に興味関心は向いていない。そこで、小学2年生になる娘に野球のルールをおしえようと試みてみた。
 
私自身、野球観戦は好きなので、子どもたちにも興味をもってもらいたいと思い、これまで何度か球場にも連れて行っているのだが、娘は野球に関心はゼロ。
球場にあるアトラクションやおやつをダシにどうにかついて来てもらってるという感じであった。
 
そんな娘に少しでも野球に興味をもってもらうべく、ルールをおしえようと試みたのだが、いざそれをやろうとすると思いの外難しい。
どこから説明していいのかわからないのである。
 
サッカーやバスケのような競技であれば、相手のゴールにボールを入れれば点数が入り、その点数が多いほうが勝ち、と最初の説明がシンプルでわかりやすい。
しかし、野球の場合はそう単純ではない。
何が複雑かいうと、攻撃側が出塁して、1,2,3塁を経て、ホームベースに戻ってきたら1点という点数が入る構造と、ピッチャーとバッターが対峙して投げたり打ったりする構造が、入り組んでいるから。
この複雑さに、いざ説明しようとして気がついた。
 
では、そのどちらから説明するか。
点数が入るしくみがわからないと、試合の勝ち負けやどちらが勝っているかわからないので、こちらを先に説明したほうが良さそうに思ったのだが、時系列から言うと、ピッチャーとバッターの対決から始まるので、こちらを先に説明したほうがいいような気もする。
鶏が先か卵が先かの議論とは厳密には違うのだが、似たような構造になっているような気がしたわけである。
 
そんな感じで説明する側が迷っていて、かつ説明を受けるほうはもともと興味がないので、噛み合うはずがない。
私も早々に説明を諦めて、一人でテレビ観戦することになったというわけである。
 
よくよく思い出すと、私もなんとなく野球に興味をもって、そこから質問することでルールを覚えていった。おそらく多くの人はそうで、最初から説明を受けるかたちでルール覚えた人はほとんどいないのではないだろうか。
興味をもつからルールを知りたいと思うか、ルールを知っているから興味をもつのか、これぞ鶏と卵の構造だが、これについては前者のほうが圧倒的に多いのだろうな、今回改めて思った次第である。
 
ということで、まずはどうにかして興味をもってもらうことに注力したほうが早そうだ、という話でした。