マクドナルドというコンセンサスコストの低い外食レストラン

ちょうど市内の小学校で運動会が開催された日に行ったら、マクドナルドが激混みだった、ということを昨日、一昨日のこのブログで書いた。
たしかにこの日はいつも以上に多かったのだが、そういった特別な日でなくても、週末昼のマクドナルドはいつも混んでいる。
比較的うちから近い2店舗は、どちらもロードサイドの店舗だが、いつもドライブスルーは長蛇の列、駐車場はいっぱいである。
とくにドライブスルーは店の敷地から溢れて、渋滞をつくっていることもあるので、それを見るたびに、そこまでマクドナルドが食べたいかと思ってしまう(そう思いながら自分も行ってしまうのだが)。
 
なぜマクドナルドはこんなに人気なのだろうか。
少し考えてみたのだが、それはコンセンサスコストが低いからではないだろうか、という結論に至った。
 
私も利用する休日の昼は小さな子どものいる家族連れが多い。
うちのご多分に漏れず、そこに含まれるのだが、昼食を何にしようか考えたときに、マクドナルドであれば合意を取る手間と何をオーダーするかの調整がほとんどなくて済むのである。
 
まず、どこで昼食をとろうか考えたとき、マクドナルドを提案すると、子どもがそれを拒否することはほぼない。それは、ハッピーセットでおもちゃをもらえるから。うちもこれまで娘(現在小学2年生)にハッピーセットを提案して断られた記憶がない。
だから、親が異論なければ、マクドナルドという提案は受け入れられるのである。
これが他のレストランや飲食店あれば、まずどこに行くかを決めるのに意見の集約をしなくてはならず、このコストというか手間がけっこうバカにならない。
 
加えて、店が決まったとして、そこで何を頼むかも案外手間がかかるのだが、マクドナルドであればハッピーセット1択。厳密に言えば、そこからハンバーガーにするか、ナゲットにするか、ホットケーキにするか、などの選択はあるが、だいたい決まったものがあるだろうから、事実上1択と言っていいだろう。
親も自分が食べたいハンバーガーを4,5個のうちから選べばよく、メニューの選択コストもかからない。
 
そんなこんなで、休日の昼ごはんをどうするか考えたときに、あれこれ調整しなくて済む便益は、思っている以上に大きいのではないだろうかと思ったわけである。
 
ちなみにこの「コンセンサスコスト」という概念、コテンラジオで天皇を取り上げたシリーズで出ており、天皇という誰もが尊敬する存在がいることで、誰がリーダーなのかを改めて確認する必要がないことをコストが低いと表現していた。
国や組織のリーダーを決める際の合意に至るまでの手間ひまと比べると些末なテーマではあるが、家庭などの小さな意思決定でもコンセンサスコストという概念はけっこう大事なのではないかと思った次第である。
 
ということで、マクドナルドは(小さな子どものいる家庭では)誰も反対しない外食チェーンである、という話でした。

 

chikaran.hatenablog.com

chikaran.hatenablog.com

 

www.youtube.com