「無理」という思考停止な言葉

うちの娘もこの4月に小学2年生になり、ますます生意気盛り。
こちらが何か言えば言い返すなんて日常茶飯事。これからどんどんこの生意気が加速していくのであろう。
 
そんな中、娘の発言の中に気になる言葉がある。それがタイトルにある「無理」。
宿題やりなよと言えば、無理。
早く着替えなさないと言えば、無理。
テレビ消して早く寝なさいと言えば、無理。
なんでもかんでも無理で返してくる。
 
無理、という言葉の意味を調べるとこんな感じ。
1 物事の筋道が立たず道理に合わないこと。また、そのさま。「―を言われても困る」「怒るのも―はない」「―な言いがかり」
2 実現するのがむずかしいこと。行いにくいこと。また、そのさま。「―を承知で、引き受ける」「―な要求をする」
3 しいて行うこと。押しきってすること。また、そのさま。「もう―がきかない」「―に詰め込む」「あまり―するなよ」
 
この中で、娘は2番の意味で使っているものと思われる。
「できない」という意味で無理という言葉を使っているのだが、上述の内容はできないわけではなく、「やりたくない」というのが正しい気持ちだろう。
だから、私は娘がやりたくないことを無理と言うたびに、「それは無理なんじゃなくて、やりたくないと言いなさい」と返すようにしている。
ただ、それは感情と発する言葉に意味が一致していないから、という理由だけではない。
 
うちの会社内で、私が作業やプロセスの改善を指示すると、それは無理です、という回答が出てくることがよくある。
しかし、よくよく話を聞いてみると無理ではないことが多い。ちょっと考えて、アイデアを出そうとすれば、打開策は案外すぐに見つかるなんてことがよくある。
 
私が娘に、「無理」という言葉を安易に使わないように諭す、もう1つの理由がここにある。
「無理」と言ってしまえば、それははなから実現が難しいことであると思考停止してしまうからである。なんでもかんでも無理で済ませれば、そこで議論が終わってしまう。
そうならないためにも、「無理」という言葉を安易に使ってほしくないと思っている。そんな親の意に反して、注意しても多用するので、しつこく言い聞かせて徹底させたいと思う今日このごろである。
 
ということで、無理と連発すると思考停止になってしまう、という話でした。