5類になっても感染力は変わらないという事実

新型コロナの感染法上の位置づけが変わってから1週間。世間ではコロナ明けの様相を呈している。
すでに新規感染者数は増加傾向にあったが、5月8日をもって全数把握が終わり、今後は定点把握となるとため、今のところ感染者数がどう推移しているかはわからない。
定点把握になってからのはじめての発表が5月19日なので、それまでは状況がわからないし、このときのデータは5月8日から14日までのもので、それ以前とどう比較されるのかもわからないので、しばらくは感染状況がわからないと状況が続くのではないだろう。それ以後は、前週との比較である程度増減がわかるだろうから、6月あたりから可視化がなされるという感じだろうか。
 
さて、当たり前のことだが、5類に変わったからといって、ウイルスの特徴自体が変わるわけではない。
だが、政府の考え方が変わることで、ウイルス自体も変わってしまったような錯覚が起きている人は意外に多いのではないだろうか。
 
では何が変わるのかというと、これまで(とくにその根拠があったわけではないが)お上からの指示があったところから、自己判断になったということだろう。
別の言い方をすると、お上の責任から、個人の責任に変わったということ。
 
これまでは、お上が指示して制限をしてきた代わりに、資金面などでの援助があったのに対して、これからは、そういった制限や指示がないので、治療費など通常医療と同じしくみに取り込まれ、自己責任でお願いします、となる(と私は認識している)。
ここで言う「お上」とは、主に政府や行政のことを指すが、一部会社も含まれており、例えばうちの会社では、これまではコロナで休むときは特別休暇にしていたが、これからは有給休暇扱いとした。
 
個人が自分で判断して、自分で責任を負わないといけないとなると、これまで以上にこのウイルスに対する知識が必要になってくるはずである。
しかし、そんな教育もなされておらず、相変わらずコロナに関する情報や知識は3年前から変わっていない人がほとんどだろう。
そもそも、ものごとをグラデーションになっていると認識できる人は少なく、多くは0か100かで捉えているので、少なからずトラブルも起きてくるだろう。
さっそく各地でクラスター感染も確認されているようだが、間違いなくすでに9波の入口には入っており、今後自己責任の世界で、思ってたのと違うと、それなりにしっかり混乱しそうな気もするが、さてどうなるだろうか。
 
ということで、6月ごろに蓋を開けてみたら大変なことになっていたとなるかもしれない、という話でした。