パズルという娯楽

私は生まれてこの方、完成させたことがなかった。
正直なところ、何を好き好んで、書かれている絵を切り取ったものを、またつなぎ合わせなければいけないのかと思っていて、自分で買ってきてそれをやろうと思ったことはおそらくこれまでない。
地道な作業を続けるくらいなら、他のことに時間を使いたいところである。
 
そんな私だが、このGW、娘に頼まれていっしょにパズルをやることになった。
そのパズルは数年前からあって、娘が小さなころからいっしょにやろうと言われていたが、面倒くさいのと、娘も小さかったので途中で飽きて完成させる自信がなかったのとで、これまでははぐらかしながら回避し続けてきた。
しかしながら、娘も小学2年生ということで、そろそろできるかもしれないなと思い、重い腰を上げていっしょに取り組むことにした。
 
300ピースほどのそれほど大きくないパズルであったが、結果として、計2日、約4時間近くをかけて、どうにか完成。
なかなかどうして楽しかったので、何がよかったか、ここに残しておきたいと思う。
 
まず、娘と二人で共同作業が楽しかったこと。
パズルという娯楽、ある程度成長していれば子どもであっても、大人であっても、戦力的には大きく変わらない。今回、私と娘とでどちらが完成に対して貢献したかといえば、おそらく同じくらい。そんな同じくらい力量の二人で協力して同じ作業を進めていくことが思いの外楽しかった。
 
次に、ちょっと戦略的に考えることができること。
途中重点的につくりあげる箇所を決めたり、ピースの形を整理してどのあたりに当てはまりそうか考えたり、単純作業の繰り返しかと思っていたが、工夫の余地がけっこうあるのがいいなと感じた。
また、作戦を考える局面と単純作業をする局面のバランスが絶妙だなとも感じた。
 
そして、何よりも達成感があること。
ややもすると、目先の成果を求めてしまいがちな娘にとって、ちょうどいいハードルというか、私の力を借りながらではあったが、時間をかけて完成させたことに充実感があったようだった。
娘だけでなく、私も同様に達成感があり、こんな時間の使い方も悪くないなと思った。
 
そんな充実パズル製作だったが、一方で身体のことを考えるとあまり良くない。
同じ姿勢が続くので、身体が固まってしまうという弊害があり、腰を中心に身体がかなり痛くなる。小学2年生の娘も腰が痛いというくらいなので、40代の私にとってはけっこうな重労働。走っているほうがよっぽど楽だった。
また、無意識のうちに呼吸が浅くなり、気持ち悪くなる場面も。過集中してしまうとけっこう危ないかもしれないし、これから季節、熱いところで作業していたら熱中症のリスクもあるかもしれない。
結果、このパズル製作が直接の原因かはわからないが、日ごろから調子がよくない背中に痛みが出てきてしまった。
 
そんなこんなで、身体の代償を払いながら完成させてパズル。正直、楽しかったが身体がきついので、次は勘弁してほしいと娘に言った。
しかしながら、子どもとの共同作業は楽しかったので、同じようにできる娯楽がないか、ちょっと探してみてみたいとも思ったりした。
 
ということで、パズル製作のリスクとリターンについての話でした。