都心部のホテル価格高騰

先日、東京に出張に出たが、その際のホテルを予約しようと、楽天トラベルで検索して価格の上昇に驚いた。
東京でいつも泊まっているホテルでは、価格が高騰しており、もう泊まれないという状況である。
 
感覚的には、コロナ前に1泊10,000円くらいだったホテルが、コロナで7,000~8,000円くらいに落ち込み、そこから現状では15,000円から下手すれば20,000円くらいの価格になっている感じである。
コロナ前に比べても、5割アップくらいならまだ良心的で、2倍くらいの価格が当たり前になってきている。
これがもともと高いホテルということであれば仕方ない側面もあるだろうが、いわゆる普通のビジネスホテルで起きている。私がよく利用するドーミーインでも、軒並み1泊20,000円を超える価格が提示されている。
 
年末から年明けくらいまではホテルの価格もコロナ前に戻ったくらいの感じで推移していたが、この3~4月くらいから堰を切ったように上述したような水準になったという感じである。
都心では手頃な価格のホテルがないので、ちょっと離れたところで宿泊して、そこから都心まで移動するというケースが、まわりでも増えてきているように感じる。
 
では、なぜこのようなことが起きているのか。
インバウンドの復活が大きな要因と思われるが、まだインバウンド自体はコロナ前の60~70%くらいと言われている。インバウンドが原因であるならば、コロナ前も現状くらいの価格であったはずである。
 
であれば、何が原因か。
それは昨今の物価高というか、値上げやむなしムードであろう。
おそらくコロナ前も受給バランスで考えると、ホテルは値上げをしても稼働率は維持できたものと思われる。しかし、まだ利用者からの反発がこわくて思い切った値上げに踏み切ることができなかったのではないだろうか。
それがここにきて、ホテル業界に限らず、市場全体で値上げが進んでいることから、今なら値上げをしても大丈夫と判断したのだろう。
 
今後はインバウンド需要は増えることはあっても大きく減ることは考えにくいし、いったん値上げされた価格は、次第にそれに慣れていって下がることはない。
デフレが続いた結果、日本人は日本のサービスを買えなくなってきていると言われるが、いよいよ日本人が日本を旅行できない時代に突入している感がある。
 
今後、ホテル価格がどう推移していくのか、ちょっと気にしてウォッチしてみたいと思う。
 
ということで、東京のホテル価格がかなり高騰している、という話でした。