転売ヤーは悪なのか

娘の誕生日が近づいており、プレゼントを何にしようか考えていた。
本人がほしいものと私がこれならいいかもと思うものに決め、ネットで探していたのだが、それがメーカーの販売価格よりかなり高い値段で売られていた。
その商品は、メーカーからの販売数が限られていて、毎度抽選で売られているようなのだが、それをいわゆる転売ヤーが買って、高く転売しているということだった。
 
この高い価格を見て、ちょっとだけ迷ったものの、まあこれならいいかとポチッとして、購入した。
 
確かにメーカーの販売価格から見れば高い価格ではあったが、個人的にはこれくらいであれば妥当な価格だと判断。
加えて、娘の誕生日という、このタイミングでないといけないという価値も含めれば、十分納得いく価格だったので、購入にすることにした。
 
これを正規に価格で買おうとすれば、娘の誕生日が過ぎてから買うか、もしくは娘の誕生日を見据えてかなり前から準備をしておかないといけない。
メーカーの抽選を逐次チェックすることが必要だし、そこに申し込めたとしても確実に購入できるわけではない。
このチェックのコストや、落選リスクまで加味すれば、妥当な価格だと思ったわけである。
 
とかく巷では、転売ヤーは悪という風潮があるが、本当に悪いのだろうか。
今回の私のように買う側から見れば、時間に対する価値にコストを払ったことになり、その分含めれば十分にペイしていると思っている(からこそ購入するわけで)。
一方で、転売ヤーはその時間コストと売れ残りのリスクを価格にオンして売っているわけで、お互いに納得しているのであれば、誰も損はしていない。
 
こう言うと、メーカー側が損していると反論する人がいたりするが、これも的外れかと思う。
もっと高く売れるものを安く売ったのはプライシングミスだし、巷の評判を気にしすぎて安い価格設定をしたのであれば、メーカーはそれでいいと判断したわけだから、もう損だとは言えないと思う。
 
ということで、冷静に考えれば、購入者、転売ヤー、メーカー、誰も損していないのである。
 
スポーツやアーティストのライブチケットなどもよく転売が問題になるが、これもまったく同じ構造である。
チケットを確保するのに電話をかけ続ける時代ではないが、ネットでもまだ似たようなもので、パソコンやスマホに張り付いていないといけなかったりするし、また抽選方式であれば確実に確保することはできなかったりする。
その時間やリスクなどを、転売ヤーという中間業者が肩代わりしてくれるのであれば、それはそれで妥当である考えるのが妥当だと思うのだが、どうだろうか。
 
ということで、娘の誕生日プレゼントを無事購入できてホッとしている、という話でした。