脳体力の衰え

先日、VoicyでDJ Nobby氏が配信している「きのうの経済を毎朝5分で!」で、決断をするときのコツについて話をされていた。
決断するにはエネルギーを使うので、余力のあるときにすべき、というもの。
 
この話を聞いて、そのとおりだなと思ったのとあわせて、このエネルギーというか思考力を使う脳体力は年々少なくなってきているとも感じた。
 
私自身のことを振り返ってみると、学生時代や社会人になりたての20代は決断したり思考したりする脳体力は無限にあると感じていた。
学生時代は徹夜してゼミの課題に取り組んだり、社会人なりたのころは(要領が悪かったということもあるが)日中は問い合わせ業務も多かったので、時間外からが自分の仕事の時間だと思っていたりした。
会議が立て続けにあっても、思考力が落ちるような感じはしなかった。
 
30歳のときに大学院に進学したが、このときも夜の議論が苦にならなかった。日中授業があり、夕方から夜にかけて翌日の準備をしていたが、1人での作業も、複数人での議論も問題なくやっていたと記憶している。
その後、地元に戻って、今の会社に入ってからも、30代前半までは元気で、会議を立て続けにやっても疲れなかったので、年配の社員からはもうやめようと文句を言われたこともあったりした。
 
しかし、30代も後半、40歳に近くなると、急にこの思考力や決断力を使う脳体力が落ちてきたように感じてきた。
終日会議があったりすると、終わった後にどっと疲れが出るようになったし、午前中に会議であれこれ議論すると、午後の会議では頭が回らないのをはっきりと自覚するようなった。
 
若いころには無限にあると思った脳体力だが、40代も半ばに差し掛かって、限りあるものだと自覚するようになったので、そこにあわせて行動するようにしている。
「ザ・ゴール」で紹介されているTOC(制約理論)ではないが、今の私にとっては脳体力がボトルネックになりがちなので、ここを最大限活かすように心がけている。
 
限りある脳体力を活かすために心がけていることがいくつかあるが、そのうち最も気をつけているのが、午前中の時間を大事に使う、というもの。
同じ時間でも、午前と午後とでは頭の回転がハッキリと違うことを自覚するようなった。とくに一人で思考するようなことについては、午前中に行うようにしてるし、休日も土日のどちらかは、午前中に時間を取って、思考や頭の整理に使うようにしている。
この8月は5時起きに挑戦しているが、それも午前中の時間を最大限活かすためである。
 
他にも気をつけているのが、自分の問題に集中するということ。
頭は勝手に動き出し、何かしら思考するとエネルギーを消費する。だからこそ、他人の問題に自分の思考を使わないに気をつけている。
TwitterYouTubeもよく見てしまうのだが、それもあくまで自分の頭を休めるためと割り切り、他人の問題に脳体力を使わないよう注意している。
 
あと、意識して気をつけているのは、アルコール量。
当たり前のことだが、飲みすぎると脳だけでなく身体は疲れてしまう。二日酔いになれば、午前中というゴールデンタイムが潰れてしまう。
ここ数年はコロナで飲みに出る機会も減っているので自然にアルコール量も減ってきているが、飲みに出るときも次の日に影響が出ない範囲にしようと気をつけている。
 
とこんな感じで、脳体力の衰えを感じる今日このごろだが、その分大事に使おうと意識している。
衰えると言うと悲しいことのように感じるが、その分有り難さを感じて最大限活用できるように意識できており、それはそれで悪いことではないかのかもしれない、なんて思っている今日このごろである。
 
ということで、希少なものは大事に使おう、という話でした。