過去の記録はデジタル、未来への思考は紙がいいかもしれない

昨日のこのブログで、1年間近く紙の日記を書いてきたが、パソコンのほうに戻そうと思っていると書いた。
やってはみたけど、紙に書くことで記録していくという行為は、生産性があまり高くないという結論に至った。
 
ただ、一方で紙に書くことに意味がないかと問われればそんなことはないとも感じている。
実際やってみて、紙に書いたほうがよかったなと思う場面も多々あったので、ここではどういう場合、紙のほうがいいのか、ちょっと考えてみたいと思う。
 
まず、スピーチや挨拶の内容を考えるときは紙が良かった。
私は経営者ということもあり、会社の会議や社外の会合などで挨拶やスピーチをする機会がそれなりにある。
とくに社内の会議での挨拶は、会社の状況を伝えて、自分の想いを伝える絶好の機会となるが、そのときに紙に書くことで、話したいことが自ずと整理されていく感覚になることがよくあった。
編集作業を行う上では、いったん紙に落としてみることが有効だったと思われるので、今後も大事な話をするときには紙を利用していきたいと思う。
 
もう1つは、今後の戦略や方向性など、思考する作業においては紙に書くほうが良かった。
こういったことを考えるときは結論が出ているわけではないので、ゆっくり考えながら書くことになる。日記のように、書くスピードが遅いことが、ストレスになることはなかった。
また、文字や文章だけでなく、図を使って考えることも多く、紙のほうがイメージを形にしやすいこともある。
そして何より、書くことが脳に刺激を与えて、発想が広がることもあったりする。頭にあることを一方的にアウトプットするだけでなく、頭と手が相互に影響し合う感覚は、デジタルなデバイスよりもアナログのほうがいいと感じた。
 
まとめると、ダイレクトに頭の中身を書き写すときはパソコンを使い、思考したり整理しながらアウトプットしていくときには紙のほうがいいという結論に至った。
言い換えると、速い思考のときはデジタル、遅い思考のときはアナログ、という使い分けがいいのだろう。
 
日記というものに何を求めるかにもよるが、私の場合の過去の記録がメインになっていたので、これはデジタルにまかせて、未来への思考や整理をするときはアナログな紙を使うという役割分担をしていきたいと思う。
 
ということで、目的にあわせた手段を選ぶことが大事、という話でした。