レンタルビデオ屋のビジネスについて考えてみた

昨日のこのブログの記事で、子どもたちとドライブに行くときにレンタルDVDが使えるのではないかという、おそらく多くの小さな子どもをもつ家族では当たり前であろうことについて書いた。
私自身、久しぶりにレンタルビデオ屋に行き、そこで思いついてテンションが上がったのだが、冷静に考えるとそんなに大した発見ではなかった。
 
それはさておき、昔はそこそこ利用していたレンタルビデオ屋、ここ最近は利用することがなくここ10年近く使っていなかったのではないだろうか。
本当に久しぶりだったのだが、レンタルビデオのビジネスについて、いくつか思ったことがあったので、ここでまとめておきたいと思う。
 
1つは、レンタル価格が安い、というか安すぎるということ。
私が行った店のDVDのレンタル価格は、たしか1週間で50円。しかも、新規会員特典で半額。DVDレンタルが27円(税込)で軽い衝撃を受けた。
はっきりいって安すぎる。
TSUTAYAが店舗撤退を推進している地区でもある。ライバルはそんなにない。もちろん、同業他社だけがライバルではないが、Amazon PrimeNetflixとはもはや競合していない。そちらを使う人はわざわざレンタルなんてしないし、だったらもう少し高くても文句は言われまい。
とくに私の場合は、ドライブ中の子どもたちの暇つぶし、私から見れば子どもたちがおとなしくしてくれているという価値を買っているので、それを考えると10倍でもぜんぜんOKである。まあ、私みたいなニーズを持っている人ばかりではないから、実際10倍のプライシングは難しいとは思うが、もう少し強気の値付けをしてもいいかと思う。
個人的にはスマホとカーナビの連携ができるまでは、レンタルDVDを利用したいと考えているので、少なくともその時期まではビジネスを継続してもらいたい。事業継続のためにも適切な利益をきちんと確保してほしいと切に願う。
 
2つめ。ブルーレイというフォーマットは不要だということ。
レンタルにおいてもDVDとブルーレイの2種類のフォーマットがあるが、これはハッキリ言って必要ないと思った。
今家庭にあるHDDレコーダーはDVDもブルーレイも見ることができるタイプがほとんどだと思うが、うちの車はDVDは見れるがブルーレイは見れない。逆にブルーレイだけ見れてDVDが見れないタイプのプレーヤーはほとんどないのではないか。
だとすれば、レンタルショップからすると、同じコンテンツでも2つのフォーマットで在庫しないといけないのはミスマッチが起きやすく、機会損失が起きやすい。実際、私が借りようと思ったコンテンツも、ブルーレイはあるがDVDがないというものがあった。であれば、全部DVDに統一して在庫したほうがムダがないかと思う。
DVDから見て、持続的イノベーションであるブルーレイだが、すでに破壊的イノベーションである動画配信に取って代わられようとしている。
それであれば、レンタルビデオ屋に限らず、わざわざ2つのフォーマットを温存せずに、古くて容量は少ないが汎用性の高いDVDに統一してしまったほうが、いろいろなところでコストが削減されると思うのだが、どうだろうか。
 
正直なところ、レンタルビデオ屋がオワコンであるのは間違いなく、今後は残った企業が残存者利益を享受するフェーズに入ったと思われる。それならそれで、残存者利益をきちんと確保できるようなビジネス展開をしてはどうかと思った次第である。
 
ということで、10年ぶりにくらいにレンタルビデオ屋に行って、あと5年くらいはこのビジネスが継続してほしいなと思った、という話でした。