音楽とスポーツのコンテンツは倍速再生に向かない

最近、動画や音声のサービスを使うことが多くなってきる。
動画のサービスはYouTubeTVer、音声サービスはVoicyにAudiobookを、ながら時間に利用している。
動画や主に息子を寝かしつけるときに、音声のほうは走ったり、歩いたり、車を運転しているときと、主に移動をするときに利用している。
 
これらをサービスを利用するときに、共通して使っている機能が倍速再生。
YouTubeは2倍、TVerは1.75倍と、ともにそのサービス内では最も速いものを選択。Audiobookは2倍、Voicyはパーソナリティが早口の人が多いということもあり1.5倍。だいたいこのくらいの速さで再生している。
この機能のおかげで短い時間で情報を収集することができ、非常に役に立っている。
TVerでテレビ番組を見ると、30分番組はもともとCM以外で20~25分くらいだが、1.75倍速であれば10分ちょっとで楽しむことができる。
コンテンツ過多の時代、倍速再生でどんどんコンテンツを消費していきたいところである。
 
ただ、この倍速再生、向かないコンテンツもある。
音楽とスポーツがそれである。
 
例えば。音楽で言えば、毎週TVerで「関ジャム」という番組を見ており、この番組ではさまざまな曲が流れるのだが、そこの部分は倍速ではなくどうしても等速で聞きたいと思ってしまう。思い出深い曲を聞くとその曲が流行った頃のことを思い出すが、倍速ではそうもいかない。
その他のトークの部分は倍速でもかまわないのだが、イチイチ切り替えるのが面倒なので、等速で再生をしている。
 
また、野球の動画を見るときなども、倍速は活用しない。華麗な守備を集めたような動画見たりするとき、これを倍速で見ても面白くない。リズムのようなものがあって、倍速だとそれが崩れてしまうのである。
 
なぜこれらのコンテンツでは倍速再生が適さないのか。
ちょっと考えてみた結果、それは情報を得ているのではなく、感性に訴えかけるものを見たり聞いたりしているからではないかという結論に至った。
 
ドラマではあれバラエティであれ、ラジオ番組や書籍の音声コンテンツであれ、基本的に情報を得るために視聴している。
情報を得るのであれば、処理速度さえ追いつけば速くても問題ない。むしろ等速再生だと遅く感じてしまう。もちろんあまりにも速すぎると内容を理解できないが、個人的には2倍速程度であればだいたい処理できるという感覚である。
 
一方、音楽やスポーツは情報だけを得ているのではない。むしろ情報以外の何かを感じるために見たり聞いたりしている。こういった類のコンテンツでは速いことにメリットはなく、むしろ違和感が生まれてしまう。慣れ親しんだ速さで視聴したほうが明らかに気持ちいいのである。
スポーツも試合結果だけを知りたいようなシチュエーションであれば、倍速再生もいいかもしれないが、試合内容を見たいのであればそれは必要ないし、むしろ邪魔なのである。
 
他にも何か感性に訴えかける系のコンテンツがないか考えてみたところ、キャンプ動画は倍速でいいが、ただ焚き火を眺めるような動画は倍速だと違和感がある、くらいしか思いつかなかったが、まだありそうなので、暇なときにでも考えてみようと思う。
 
ということで、倍速再生は向き不向きがある、という話でした。