社内で新型コロナ感染者が出たので対策をまとめてみた

昨年のはじめから新型コロナが猛威を奮っているが、どうにかこうにかうちの社内では感染者が出ずに推移してきた。
昨年末には濃厚接触者は出たものの、そのときはPCR検査も陰性、大きな影響を与えることもなく事なきを得た。
 
しかしである。
ここにきて遂にうちの社内から感染者が出るということになった。感染者が出たのはうちの支店。感染者は出ないに越したことないが、ここまで感染が広がってくると仕方がないか。
前述のとおり、前に濃厚接触者が出たときにある程度シミュレーションしておいたのでどうにかなるだろうと、関係者を集めて対応を協議した。
 
すると、これまた、しかしである。
状況を確認し、対応を協議していくうちに、濃厚接触者と感染者とでは対応がぜんぜん違うことに気づく。
結局、細かいところ含めて、1日の大半の時間をかけて対応を協議することになった。
 
せっかくなので、濃厚接触者が出たときとの違いを中心に、感染者が出るとどういう対応が必要なのか、まとめてみたい。
 
まず濃厚接触者出たときと感染者が出たときの大きな違いが、社外への連絡。
仮に濃厚接触者が出たとして、PCR検査を受けることになるが、ここで陰性であれば基本そこで終わり。もちろんその後発熱などの症状が出れば対応しないといけないが、そういうことがなければ基本はその該当者が出社しなければそれ以上は対応としては必要ない。
しかし、感染者が出たとなると話は変わってくる。社内の濃厚接触者も特定をしないといけないが、まずは社外の方との接触を確認して、その人への連絡が必要になる。
 
基本、濃厚接触者の特定は、感染者の発症日から遡って2日間の接触者の中から、とくに一定時間以上の会話がなったなどの条件に当てはまる人が該当するということなる。
このとき、濃厚接触者にあたるだろうと思われる人には当然連絡を入れることになるが、濃厚接触者には当たらないが接触した人にも当然連絡する必要が出てくる。なぜなら、その人に他から感染があったという情報が入ってきたとすると、当然不安になるだろうし、何よりきちんと連絡がないと不義理に思われてしまう可能性が高い。よって、発症日から2日前までの期間に会ったひとには基本全員に連絡をしないといけなくなる。
 
さらには、この発症2日前には当たらないが、そのさらに3日前くらいから1週間前に会った人への連絡をどうするかも考えないといけない。なぜなら、一般的に、発症から2日前までの接触者が濃厚接触に当たる可能性があるということを知らない人が多いから。仮に発症1週間前くらいに会った人に、他から感染の情報が入ったとすると、自分も感染しているかもしれないと思うかもしれない。よって、そういった人たちにも、場合によっては連絡を入れる必要がある。
ということで、感染した社員から発症から1週間くらいに接触した人をリストアップさせて、この人たちに連絡を入れるよう指示した。お盆の時期ということもあり、それほど他社の人との接触がなかったのは不幸中の幸いであった。
 
さらには、詳しくは後述するが、今回は支店内の全員を在宅勤務とすることにしたので、取引先にその旨を伝えないといけない。文面をつくり、FAXで流し、HPに掲載するという作業が発生するのだが、これが地味に大変であった。
 
もう1つの大きな違いが、社内への感染の可能性を考慮して、その後の対応を考えてないいけないということ。
当たり前と言えば当たり前だが、検査の結果の陰性であれば、そこから感染が広がる可能性はかなり低くなる。一方、陽性で感染が確定すれば、そこから社内への感染の確率はぐっと高くなる。
今回は支店内の社員は全員が濃厚接触であると判断することにした。厳密には保健所の職員が濃厚接触者を特定するのだが、保健所の方にどこまで接触があったかどうかというのは、感染者の説明次第ということになる。支店内では会話も当然あったので、ここは感染がさらに広がる可能性も考慮し、支店内全員を濃厚接触者として社内では扱うようした。
 
となると、この段階から約2週間は、全員在宅勤務となり、支店内では仕事ができないということになる。
これまで、緊急事態宣言の際に、何度か在宅勤務を実施していたので、在宅での仕事のやり方はある程度確立してきた。それでも数名は出社するといった方法で対応してきたが、今回ははじめて全員が在宅勤務となる
1人でも出社すれば、社内のFAXなどを整理できるのだが、今回はそれができない。ので、他の部署の応援含めてどう対応するか、細かいオペレーションの決めごとを整理するのに時間がかかった。
 
感染してしまったものは仕方ないので、どうにか対処していかないといけないのだが、実際にその方法を議論していると、当初想定していた以上に大変だということに気づいた、という次第である。
感染者が出てしまうから準備しておけばよかったということも多くあり、想像力が不足していたな反省している。
 
ということで、実際感染者が出ると想像以上に右往左往してしまったという話でした。