今日8月15日は終戦の日ということで、太平洋戦争集結から76年を迎える。
また、毎年8月6日,9日には、広島と長崎で、総理大臣も出席して平和記念式典(長崎は平和祈念式典)が開催されている。
こういった先の戦争を受けての追悼式や式典だが、いつまで行われるのだろうか、とふと思った。
もうやる必要がないということを主張したいわけではなく、素朴な疑問として、いつまで続くのだろうかと思い浮かんだということである。
時代が移り変われば、どこかで終わってしまうのだが、それがいつなんだろうかと思ったわけである。
おそらく、こういった追悼式や式典は戦後100年にあたる2045年までは間違いなく続けられるだろう。今回のようなコロナや大きな災害があったとしても、あと24年はあるはずである。
しかし、さらにその100年後の2145年に行われているかと言われるとどうだろうか。続いているかもしれないし、続いていないかもしれない。
日本という国は前例踏襲主義が根を張っているので、前の年に行われた式典を途中で止めるということはやりにくい。
続かないシナリオがあるとすれば、今回のような国難のときに、こういったときに式典とかやっている場合ではないという意見が出て、行われなくなるということは考えられる。
もう1つ考えられるのが、国のあり方というか、統治体制が変わった場合。
そうなると、どういった形になるのかはまったく想像もつかないが、現行の象徴天皇制という体制ではなくなるようなことがあれば、戦争に関わる式典もなくなってしまうかもしれない。
裏を返せば、この8月15日は現在の統治体制に変わった象徴の日であると言えるのかもしれない。この体制になることが決まったのは、厳密にはもう少し後になるが、多くの国民はこの日を起点に始まったと認識しているのではないだろうか。
この8月15日が、いわゆる建国の日という意味合いで認識されるとするならば、この体制が続く限り、なんらかの式典は政府主催で催されるのかもしれない。アメリカの独立記念日がお祭り騒ぎなのとは対照的で、しめやかな雰囲気で行われ続けることになると思うが。
この8月15日に先の戦争のことを考え、二度と同じようなことを起こさないと誓うことは大事なことであると思うが、一方でこの戦争を歴史上の出来事の1つと考える世代も増えてくる。そのことでこの戦争への関心が薄れていくことは、それはそれで自然なことであるとも思っている。
そうやって時代が流れていく中で、この終戦の日をわれわれはどう位置づけていくのか、もう少し関心をもって考え続けたいと思った、という話でした。