小林賢太郎氏解任に思う

開会式に関する人事のゴタゴタについて。
開会式のアートディレクターである小林賢太郎氏が解任された。
 
私は、ラーメンズならびに小林賢太郎の大ファンで、20年前にはじめて彼らのコントを見てからずっと追っかけてきている。
2001年、社会人になったばかりの私は、テレビでラーメンズの「日本語学校アメリカン」というコントを見て、衝撃を受けた。
ちょうどそのとき、大学時代の友人と電話しながらテレビを見ていたのだが、ちょうどその友人も同じ番組を見ており、私たちは途中から会話をするのも忘れて、二人して興奮したことを覚えている。
設定、ワードセンス、テンポとこれまでに見たことのないコントで、すごいと面白いが同時に襲ってきたのだった。
 
当時、テレビではNHKでやっていた「爆笑オンエアバトル」くらいにしか出演していなかったので、ラーメンズ小林賢太郎プロデュース作品を見に劇場にも足を運び、DVDも何本も買い揃えている(VHSも買ったな)。
その後もテレビにはほとんど出ていなかったが、年に1回くらい放送されるNHKの「小林賢太郎テレビ」も楽しみにしていた。
 
去年の小林賢太郎引退発表でラーメンズはもう見ることができないのかとさびしく思ったが、裏方としてはやっていくとのことで、今後の活躍を期待したいと思っていた。
そんな矢先に今回のオリンピックの開会式に関わると聞いて、開会式なんてやんなくていいのにと思っていた私も、これは見なくてはと楽しみにしていた。
 
しかし、結果は解任。
残念や憤り、イライラといった感情が沸き起こり、なかなか鎮まらないでいる。国際感覚、国際基準に照らし合わせて不適切というのは頭ではわかるが、感情がついてこない。
オリンピックの開会式という場でどんな演出を考えていたのか、見ることができないことに対する憤りのほうが正直大きい。
自分が影響を及ぼせる範囲のことではないので、このことに時間や感情を割いても意味はないのだが、それでも感情が支配されてしまう。
 
とりあえずは開会式を見る理由がなくなったので、その時間は娘とDVDやYouTubeラーメンズの過去の作品を見ることにした。
こんなこともなければ、娘とラーメンズを見ることもなかっただろうと自分を納得させることにした。
実際見てみると、上述の「日本語学校アメリカン」含め、いわゆる国際基準で見ると微妙なラインのものが多く、今回の理由で解任されなくても、他の何かしらの理由で叩かれたのかもしれないと感じた。
これは小林氏だけでなく、国際基準を絶対視するのであれば、日本の芸人はほぼ全員がアウトになるだろうし、芸人はオリンピックの演出には関わってはいけないのだろうと、妙に納得してしまった。
 
何はともあれ、オリンピックは開幕。個人的には、気を取り直して観戦と観察の2週間にしたいと思う。
 
ということで、改めて開会式っているのかなと思った、という話でした。