うちの会社で、今週東京で開催された展示会に出展してきた。
開催直前になって東京近辺での感染者が増えてきたということもあって、出展自体をどうしようかということが話題にもなったのだが、ほぼノータイムで出展するという意思決定をした。
その理由しては、すでに出展料を支払っており、直前で出展をキャンセルしても出展料は戻ってこないし、これまで準備してきたブースの費用も大半がかかってしまうということはもちろんあったが、コロナの感染対策自体はコントロール不可能なものではなく、きちんとやれば問題ないという確信があったからである。
コロナの影響で来場者が少なく、目的であった見込み客の獲得につながらないということも考えられたが、キャンセルしても費用は戻ってこないし、コロナもほぼ大丈夫という自信があったので、このリスクは許容できると判断した。
当初心配していたとおり来場者数は少なかった(公式人数はまだ出ていないが、実感値として)が、うちの会社のブースには多くの人が来ていただけたということと、コロナの感染のリスクはかなり低いことが実感できたことためである。
来場者は、感覚値になるが、昨年の同じ展示会と比べても約半分くらいであっただろうか。出展社も大企業が少なく、また直前でキャンセルした企業も多くあり、歯抜けになっているところが多かった。
そういった影響からか、通路も広く余裕をもった区画になっており、それで来場者が少ないように感じたのかもしれないが、やはり11月中旬からの第三波の影響を受けて来場者は大きく少なくなったことが一番の要因であろう。
うちのブースに来ていただいた来場者を見ても、海外からの人がほぼいないのは当然として、加えて大企業の人が少なく、また大阪以西の人がほぼいないという状況であった。
企業としても、こんな時期にリスクをとって展示会に行かなくてもいい、という判断をしたところが多いのだろうと思う。
そんな中ではあったが、うちの会社のブースにはかなり多くの人に来ていただくことができ、昨年以上の名刺交換をさせていただくことができた。
しっかり準備を進めてきたことが良かったのだろうが、このような状況下でも出展するという決定をしてよかったと、胸を撫で下ろした。
で、コロナのほうだが、こちらも展示会会場で感染する可能性はかなり低いと実感した。
もともと、来場者側として展示会に行くことによる感染リスクはないと考えていたが、今回は出展者ということで、不特定多数の人と接触するので感染リスクが低いとは言い切れないと考えていた。しかし、実際に出展してみた感触から言うと、出展者側から見ても感染リスクかなり低いと見てもいいだろうと感じた。
その理由として、まずはビジネスの場ということもあって体調の悪い人はそもそも来ないし、主催者側の入場時の体温チェックがしっかりなされており、いわゆる症状のある感染者はほぼゼロであったと感じるからである。
会場内でゴホゴホ咳をしている人は皆無だったし(少なくとも私は見ていない)、仮にいたとしてもそういう人をしっかりと排除する体制が取られたいたので、安心して出展することができた。
こういったイベントもそうだし、会社への出社や飲食店への入場もそうだが、体調の悪い人や症状がある人を入れない、ということを徹底するだけでかなりの感染防止になるのではないかと感じた。
コロナの場合は、症状がない人からも感染するということが言われ、これがこのウイルスの怖さでもあるが、症状がない人から短時間の会話で感染る可能性は低い。
だからこそ、症状がある人を入れないということを徹底するだけで、感染を大きく減らすことができるのではないだろうか。
さらには、出展者・来場者の(ほぼ)全員がマスクをしていて、それが安心感につながった。
展示会会場では不特定多数の人と会話をすることになるが、せいぜい長くても10分程度である。もちろん話す相手は風邪の症状はないし、加えてマスクもきちんとしている。
となると、理屈においては、このシチュエーションで感染することはほぼないし、実感値としても感染するという恐怖感はまったくなかった。
要するに、感染対策の基本をきちんと行うのが大事ということであろう。
症状のある人は休む(症状がある人を入れない)、換気をきちんとする(展示会をするような大規模会場はそもそも換気がきちんとなされている)、会話をするときは距離を取る・取れないときはマスクをする、というあたりまえのことをきちんとやっていれば感染のリスクは大きく下げることができるわけである。
以上のように、今回の出展を通じて、出展自体で大きな感染リスクはないということが実感でき、また準備をしっかりしておけば来場者数が少なくても自社のブースに来てもらう人は確保できる、ということがわかった。今後コロナの影響で展示会自体の開催がどうなるかわからないが、これまで同様うまく活用して集客につながげていきたいと思った次第である。
ということで、コロナに関してはやはり感染の原則をきちんと理解しておくことが大事である、という話でした。