「3密」はすべてが重なる部分を避けるのではなく、2つの「密」が重なる部分を避けるべし

新型コロナウイルスが流行して、2月末くらいだったか、「3密を避けよう」ということが繰り返し言われてきた。
言うまでもないが、3密とは「密閉」「密集」「密接」の3つが重なる場所ことで、この場所を避けるような行動が大事と言われてきた。
 
それまで比較的規模の大きい感染は、クルーズ船であったり、屋形船であったり、ライブハウスであったりと、この3つの条件が重なり合う場所で起きてきたからである。
これは当時(2月末から3月中旬くらいまで)のメッセージとしては有効であったが、4月もGW前の現状を考えるとちょっと誤解を与えている印象がある。
スーパーは混み合うから短時間・少人数でとか、ランニングは距離を空けてとか、江ノ島や鎌倉の海岸には行かないでとか。
おそらくそういう行動を取る人たちは、3密でないのだからいいのでは、と思っているのだと思う。
これはメッセージが届いているということで、悪いことではないのだが、「3密」という言葉が浸透しすぎて、それをもとに行動をしている人が多いということは、これはこれで問題である。
 
状況は変わっており、3月初旬の状況と、4月下旬になろうとしている今はこの「3密」というメッセージが逆に足かせになっているように感じる。
3月のはじめは、3密がすべて重なるところを避ければよかったのが、現在は3密のうちの2つが重なる場所は避けたほうがいいのである。
2密の3つの組み合わせ、密閉✕密集、密集✕密接、密接✕密閉を避けないといけないのである。
具体的な場所をイメージしてみると、こんな感じだろうか。
 
密閉✕密集:入学式、スーパー、飲食店(要は多くの店舗)
密集✕密接:人が多いところでのランニング、桜のシーズンの花見スポット、子どもが多く遊んでいる公園、サーフィンで集まる海岸
密接✕密閉:(少人数であっても)食事会・飲み会、(二人以上での)車での移動、
 
あと、例えばゴルフとかは基本3つの密のどれも当てはまらないが、移動を複数人でしたり、昼の食事であったり、ロッカーや風呂などでは、これらに該当する箇所も出てくる。
トータルではほとんど3密に関係ない場所も、一部で「密」が当てはまると自粛・閉鎖という流れに今後なるかもしれない。
 
個人的には、密閉されていない場所(=外)であれば、それほど気にしなくてもいいかと思うが、ことここに至っては、それも許されない風潮であるのも確かであろう。
とにもかくにも、3密ではなく、2密も避けないといけないというのが現状であり、それをうまく周知させる必要がある。
 
ただ、そうとなると、繰り返しになるが、今度は逆に「3密」という言葉が浸透しているのが足かせになる。
自分の頭で考えない人たちは、「3密を避ければいいって言ったじゃないか!」となる。
ここは何かいいネーミングが必要になってくるが、私にはそういったセンスがないのが非常に残念である。
 
ということで、「3密」に代わる、「2密✕3」を誰かうまく表現してくれないかな、と思った話でした。