新型コロナ、2つの原則と3つの対策

先日、うちの会社の全社会議をやったのだが、そこで経営者である私は約半分くらいの時間を使って、新型コロナウイルスの基礎知識の説明をした。
感染の原理原則と対策について、個別にどういう行動を取るべきか、その考え方を示したつもりだ。
わざわざ全社会議の半分の時間を使ったのは、少なくとも2021年中には新型コロナに関する問題は解決しないと思ったからで、会社においても私生活においても、原則的な知識や情報をもった上で生活をしてほしいと思ったからである。
 
全社会議ということで、聞いてる社員のコロナに対する知識のバラつきはあるし、あまり多くのことを言っても逆に混乱させるリスクがあったので、ここでは2つの原則と、3つの対策とかなり絞った内容の話をした。
ここでは、その内容を紹介したいと思う。
 

新型コロナ感染の2つの原則

1.感染ルートについて

ウイルスの感染ルートは、いろいろとあるが、新型コロナウイルスに関しては飛沫感染接触感染が主な感染ルートになる。
とくに飛沫感染がメインで、接触感染がサブと考えて間違いないだろう。
飛沫感染については、直接話をすることで感染することが多いので、マスクを着用することや距離を取ることである程度は予防できる。
また、接触感染については、こまめな手洗いやアルコール消毒などで防ぐことができる。

2.感染と発症の違い

ウイルスが体内に入ることと、ウイルスに感染することと、さらには発症することはそれぞれ違う。
感染とは「体内の細胞内にウイルスが入り込み、ウイルスが増殖しはじめること」で、「体内にウイルスが入ること=感染」ではない。
体内に入ってくるウイルス量が多いと感染の確率は高くなるし、体調が悪ければ入ってくるウイルス量が少なくても感染してしまうかもしれない。
また、発症とは、ウイルスの数がある一定数に達して、発熱や咳などの症状がでることで、「感染=発症」ではない。
感染したからといって、必ず発症するわけではない。
 
新型コロナウイルスがやっかいなのは、感染しているけれど発症していない人がいて、その人が他人に感染させる可能性がある、ということである。
しかしながら、発症していなければ、咳を頻繁にしているわけではないので、ウイルスを撒き散らすということはない。
仮に、感染している(しかし発症していない)人と会ったとしても、マスクなしで長時間(15分くらいが目安)短距離(1m以内くらい)で会話しなければ、1度に大量のウイルスが入ってこないので、めったに感染することはない、と言える。
 
ここまでが2つの原則である。
 

新型コロナ3つの基本対策

以上の2つの原則から、以下の3つの対策を行えば、感染するリスクは相当下げることができると考えられる。

1.風邪の症状がある人は休む、入れない

会社や学校などでは、症状がある人(熱がある人や咳をしている人)は休む。イベントや施設ではこういう人を入れない。それだけで感染のリスクは相当下げることができる。

2.マスクなしでの長時間・短距離の会話を避ける

対策1を徹底すれば、症状のある感染者はいないということにある。となると、仮に感染者がいたとしても無症状の感染者だけとなる。
それであれば、ウイルスを撒き散らすようなことはなく、この人から他の人に感染させないためには、マスクなしでの長時間・短距離での会話を避ければいい。
工場やオフィスなどで、こういったシチュエーションは、実はあまり多くない。15分以上話し込むことは、食事(昼食)か会議くらいであろう。
ここを気をつければ、会社においてはそんなに感染は気にしなくてもいいと思う。
 
ただし、会食は別である。
マスクなしでの長時間・短距離での会話はまず間違いなく起こる。
できれば避けたほうがいいが、やるにしても、少人数で、時間をできるだけ短くするといった工夫が必要か。

3.こまめな手洗い・アルコール消毒、適切な食事と運動、十分な睡眠

当たり前のことのように思えるかもしれないが、これがけっこう大事。
とくに睡眠が大事であると思う。
風邪をひくときは、調子があまり良くないのに無理したときが多い。無理すると免疫が下がり、ウイルスが増殖しやすいからだろう。
逆に、仮にウイルスが入ってきたとしても、睡眠をきちんととることができれば、発症させずに済むかもしれない。
 
 
と、以上のように、2つの原則と3つの対策という形にまとめて説明してみた。
新型コロナの問題は長期戦が予想されるので、過度におそれることなく適切な理解をしてほしいと思って、こんな話をしてみた。
この説明でどこまで理解してもらったかわからないが、また繰り返し伝えていきたいと思う。
 
ということで、わかりやすく、しかも過不足なく説明するのは、なかなか難しかったという話でした。