コンビニ駐車場はイートイン代わり

私は昼食はコンビニで買って、会社で食べるということが多い。
だいたい12時過ぎに行くのだが、仕事のキリがよくないときは少し遅くなることもある。遅くなって、12時半ごろにコンビニに行くと、車がズラッと止まっているので混んでいるにも関わらず、店内入ると客はほとんどいないということがよくある。
なぜ駐車場は混んでいるのに、店内には客がいないのかというと、車で昼食をとっているからである。
 
最近、駐車場の多いコンビニが増えている。
私の住んでいる地域でも、20台以上停めることができる駐車場を備えているコンビニが複数ある。もしすると、半分くらいはそういったコンビニかもしれない。
地方では、駅前やオフィス街などでよほど人通りが多い場所以外は、駐車場の台数を多く確保できないとコンビニは開店できないということも聞いたことがある。
 
そんなけっこうな台数を停めることができるコンビニでも、昼間は満員御礼という場合は多い。そして、多くの車の中で、みんな昼食をとっている。
コンビニ側もそれを容認しているというか、むしろ歓迎しているという感じである。
客が多いから駐車場を増やしているのか、駐車場を増やすと客が増えるのか。最近の地方のコンビニは後者を明らかに意識して店舗開発を行っているように見える。
 
とはいえ、昼食をとりたいだけなら、何もコンビニに行く必要はない。ロードサイドには飲食店も多く、そちらのほうがゆっくり食べれそうな気がする。
それでも、多台数停められる駐車場のあるコンビニは盛況なのはなぜか。
 
3つの理由が思いついた。
1つめは、一度に買い物が済ませられるから。
飲食店で食事をしても、そのあとコンビニで買い物をしないといけないということはよくある。それなら最初からコンビニに言っておけば一度に済ませることができるという発想である。
食後のコーヒーやデザート、ガムやあめ、たばこなど、その後の移動のお供として買っておきたいものをまとめて仕入れることができる。
 
2つめは、たばこが吸えるから。
私はたばこを吸わないので気持ちがまったくわからないが、最近はほんとに吸える場所が減っているらしい。
コンビニであればたいてい灰皿が置いてあるし、最悪車内で吸うことができる。
食後にたばこが吸える場所をわざわざ探さなくてもいいというのは、コンビニならではないだろうか。
 
3つめは、罪悪感なく仮眠など休みを取れるから。
昼食後の仕事まで時間が空いているのであれば、できればゆっくり休みたいというのが人情だろう。
そんなときに、20台を超える駐車場があるコンビニであれば、気兼ねなく仮眠をとったりして休むことができる。自分のせいで他の客が入れないという心配を(あまり)しなくていい。
飲食店の駐車場だとこうはいかない。基本的に店内で食べるのが当たり前なので、駐車場で長居するのは明らかに変である。
それに対して、コンビニであれば車内にいて食事をとるのは許される(ような気がする)ので、そのついでに休んでいても不自然ではない。そんな認識を多くの人が持っているのでないだろうか。
 
1つめの理由は多様なものを買えるという従来からある価値だが、2つめと3つめは場所を提供しているとも言える。
新たな価値を付加することで、コンビニはじわじわと商圏を拡大しているんだなと思った次第である。
 
ということで、今後も駐車場の多いコンビニは増えそうだ、という話でした。