国と個人、会社と従業員は、親と子の関係なのか?

新型コロナウイルス関連でニュースやツイートを見ていると、国にいろいろな補償をしろ!という意見であふれかえっている。
まあ、たしかにこのいつまで続くかわからない状況において、いろいろと不安になるのはよくわかるし、実際何らかの助けが必要な人も多いだろう。
しかしながら、緊急ではない分まで、何から何まで補償しろ、という言説は正直いかがなものかと感じる。
 
そういった状況を見ていると、国と個人は親子の関係だと思っている人が多すぎるように思う。
いや、そう思うこと自体は悪いことではない。しかし、普段は、自由が大事だ、国は個人に干渉するな、と言っている人に限って、こういうときにきちんと助けろと言ってくるのは違うと思う。
この一貫性のなさというか、スタンスがころころ変わる感じに辟易とする。
親子の関係だと思うのであれば、普段からお上の言うことをきちんと聞くべきだし、あくまでも対等な関係だと思うのであれば、こういうときでもそのスタンスで発言すべきだと思う。
そう考えると、多くの人は、いつも親に文句ばかり言って、困ったら助けてもらう、中高生みたいな感じなのかもしれない。
 
これは、会社と従業員や、大企業と中小の協力会社も同じ構図だと思う。
仕事は上から降ってくるものと思っていて、待っていればいいというスタンスの会社員や、中小企業は多いように感じる。
もっと対等な関係になればいいのにと思っているが、どうやらみんなそう思い込んでいるのであろう。
 
ちょっと話はそれるが、10年近く前に、とある国会議員と若手経営者の会合(20人くらいで居酒屋で飲みながら話をするスタイルのもの)に出たことがある。
このとき、普段従業員から「ああしてくれ、こうしてくれ」と言われている経営者が、国会議員の前では同じように「ああしてくれ、こうしてくれ」と言っている姿を見て、大きな違和感があったことを覚えている。
国と会社も、会社と従業員も、結局は親子のような関係だと思っているし、そこに疑問の余地がないのだろうなと感じたものだった。
 
しかしながら、この関係性は良いか悪いかは別にして、保たれなくなってきている。
中高生がやがて独立して、大人にならなければいけないように、国と個人も、会社と従業員も、好むと好まざるとにかかわらず大人と大人の関係になっていかなければならない。そういう時代になってきており、今回のコロナ騒動がそれを加速させるだろう。
雇用あたりはその典型で、いつまでも会社が守ってくれると思っている人が多いだろうが、(コロナ前でも)いきなり外に放り出される人が出てきているし、これからさらに急増してくると思われるが、新型コロナウイルスはそういった現実をみんなに知らしめすという役割を担っているのかもしれない。
 
ということで、「大人」になれない人はますます生きていくのが大変な世の中になっていくのだろうなと感じた、という話でした。