パリオリンピックが閉幕した。
私自身、小さいころはオリンピックはけっこう好きなほうで日本選手の活躍に一喜一憂していた。それが大学生になったころから、他にもいろいろなコンテンツに触れる機会も増え、また時間的にも忙しくなるにつれて、オリンピックから自然と離れていた感じだった。
しかしながら、40代になったのもあったのか、前回の東京オリンピックでは、あと何回オリンピックを見ることができるかわからないから、きちんと時間をとって見ようと思い直し、今回もそういったスタンスでオリンピックを見てみた。
とはいえ、時差もあるし、あらゆる競技を見るという感じではなく、自分が興味がある競技に絞ってテレビ観戦。今回ももう少しいろいろと見ればよかったなと思いつつ、それなりに楽しむことができたのではないだろうか。
世間の盛り上がりを見ると、テレビをあまりつけないので正確にはわからないが、それでもたまにオリンピックのニュースを見ると、それなりにというか、思っている以上に盛り上がっている様子だった。
オリンピックの後半日程は、日本が得意な競技が少ないので、国内では盛り上がりに欠けるのではないかと思っていたが、予想に反して、みんな注目している印象を受けた。
柔道、体操、競泳あたりに比べると、日本勢があまり強くない印象の陸上競技においても、女子やり投げの金メダルなど躍進も伝えられ、レスリング(これはもともと日本は強いが)でもメダルラッシュ。スポーツクライミングやブレイキンといった新しい競技でも日本選手が活躍しており、前半だけでなく後半でもかなり盛り上がっていたのではないか。
オリンピックは毎度のことだが、開幕まではさほど盛り上がらず、いざ始まるとメディアで取り上げられる機会も一気に増えて盛り上がる、の繰り返し。
一方で、近年はスポーツに限らずコンテンツが充実。また各スポーツ競技においても、オリンピックよりも世界選手権やワールドカップの存在感が強くなり、それを受けてオリンピックの相対的な影響力が下がっている。徐々にオリンピックの価値が減退しながらも、毎度それなりに盛り上がるということを繰り返していく、そんなトレンドにあると認識している。
ただ、今回のオリンピックを見た感じだと、まだまだオリンピックというのは捨てたもんじゃないなと感じたりもした。前回の東京オリンピックが無観客だったことも影響しているかもしれないが、今回のほうが(オペレーションではかなり問題があったようだが)全体的に盛り上がっていた印象がある。
今後、オリンピックというイベントがどういうポジションで、どう影響力を維持していくのか、はたまた衰退をしていくのか、次回以降もちょっと注意しながら見てみたいと思った。