日記を書かないと毎日は流れていってしまう

よく大人になると時間が経つのが早くなり、1日、1週間、1年があっという間に過ぎてしまう、とよく言われる。
私自身の実感値としても、これは完全に当てはまる。
昔、私の母親が30代あたりから、坂道を転がるように時間が過ぎていくと言っており、子どものころは理解できなかったが、今となってはよくわかる。
 
このことは、ジャネーの法則とも言われ、生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例するとされている。
子どもはこれまでの経験が少ないため今日の経験が大きく感じるのに対して、大人は経験が豊富なため、今日の1つひとつの経験が小さく感じ、それにより時間はすぐに過ぎるように感じるということらしい。
 
では、大人には時間の流れを少しでもゆっくり方法はないのか。ちょっと考えてみたところ、2つの解決策があるのではないかと思った。
 
1つは、新しいことに挑戦するということ。
これまでの経験が少ないから子どもは時間をゆっくりに感じるわけであって、これは大人であっても新しいことをすれば時間の流れを遅くさせることができるはずである。
実際、娘が生まれてからそろそろ6年が経つが、とくに最初の3年間くらい、子育てに関する時間の流れは非常にゆっくりに感じた。
まったく同じ時期の1年でも、子育てに費やした1年を振り返ると長かったなあと感じたものだが、仕事での1年あっという間であった。同じ時間なのに、見方でぜんぜん違ってくることに驚いたのを覚えている。
ただ、この子育てに関しても、慣れてくると時間の流れは早くなる。下の息子がそろそろ1歳を迎えるが、上の娘のときの1年と比べるとやはり短く感じる。
常に新しいことをし続けるという姿勢を持っておかないと時間の流れには逆らえないということを実感する。
 
もう1つが、昨日からの続きになるが、日記を書くということ。そして日記を読み返すということ。
日記を書いて、読み返すということによって、1つの経験が、3倍にも厚みを増すので、正確には時間の流れは変わらないかもしれないけど、より多くのことを行い、考え感じたということを認知させることができるのではないかと思っている。それによって、時間の流れを押し留めるような効果があるのではないかというわけである。
 
ややもすると、今日の自分は昨日の自分と同じで、明日の自分も同じだろうと思ってしまう。しかし、1日1日の自分はそれぞれ違うわけで、それをきちんと残しておくことによって、その違いが浮き彫りになり、1つの経験が新しい経験をして受け止められるのではないだろうかと、日記を書いたり、読み返したりしながら感じた次第である。
 
ということで、時間の流れを少しでもゆっくりにさせるためにも日記は有効ではないか、という話でした。