ディズニーランドのファストパスは、利用者以外の待ち時間も短くしてる?

先日、家族旅行ではじめてディズニーランドに行った。ディズニーシーには行ったことがあるので、東京ディズニーリゾートは2回目である。
前回は詳しい人についていったので問題はなかったのだが、私自身は初心者なので、段取りがわからず、さっそく平日にもかかわらず長蛇の入場券売場に並ぶことになった。こりゃいかんということで、慌てて東京ディズニーリゾートのアカウントを取得し、ネットで入場券を予約して、列を回避することができたのだが。
 
これで並ばずに入場できたわけだが、どこも人が多そうなので、まずは列の少ないメリーゴーラウンドやコーヒーカップお茶を濁すことにした。これはこれで楽しかったのだが、せっかくディズニーランドに来てこれではもったいないということで、人気のアトラクションにも並んでみたりしたのだが、そうこうしているうちに、ファストパスなるものがあることに気づいた。
 
さっそく東京ディズニーリゾートのアプリをダウンロードしてみると、そのアプリからファストパスの予約ができるらしく、さらには1度に1つしかゲットできないので、アトラクションが終わってから次のファストパスをゲットする必要があるらしいことがわかった。
ただ、人気のアトラクションは昼過ぎには夜の予約しかできなかったり、当日分が終了してたりといった感じで、ファストパスという存在に気づいたのが遅かったので、結局は実際に使ったのは1つのアトラクションだけとなり、その他の人気のアトラクションは結局は普通の列に並ぶことになった。
 
それで仕方なく、とある人気アトラクションの普通の列に並んでいてのだが、やはりファストパスの列から抜かれるとあまりいい気持ちはしないな、と思ってたところ、(昔何度かディズニーランドに来たことがあるという)嫁が、「昔に比べると(普通の列でも)待ち時間が短くなったような気がする」と言ってきた。「へえ、そんなもんなのかな」と思ったが、よくよく考えると、このファストパスのおかげで、ファストパスを使った人だけでなく、それ以外の普通の列の人たちの待ち時間も短くなっているのではないか、と思い至った(昔に行ったのが平日なのか休日なのかわからないので、単純には比較できないけれど)。
 
詳細まではうまく説明できないが、簡単に言うと、こんな感じ。
工場で使われる計算式で、「リードタイム(ある製品をつくのに、材料が投入されてから完成するまでの時間)=仕掛り(工程の中にある材料・半製品の量)÷スループット(単位時間あたり生産量)」というものがある。理屈は「時間=距離÷速さ」と同じ。
これを遊園地のアトラクションに当てはめると「待ち時間=待ち行列の人数÷単位時間あたりの搭乗人数」となる。
単位時間あたりの搭乗人数は変わらないはずなので、ファストパスのおかげで(無理に並ぶ人が減るので)待ち行列の人数が減って、(ファストパスを使った人はもちろん、それ以外の人も)待ち時間が減る、という簡単な理屈である。
さらにはその減った時間分で、比較的空いているアトラクションに乗ることができ、客の満足度も上がるというしくみと推察する。比較的空いているアトラクションの稼働率が上がっても、コストが上がるわけではないので、ファストパスは運営側・客側双方にWin-Winの施策と言えるであろう。
 
今回は東京ディズニーリゾートではファストパスは無料だったが、USJではこのファストパスを有料にしていると聞く。いわゆる遊園地にはあまり興味はないけど、こういったしかけがどうなっているのか確認するという目的で現場に行ってみたいと思う(USJはいろいろなマーケティング施策も有名なので、そういった点でも勉強になりそう)。
 
ということで、なにはともあれ、情弱ではディズニーランドでは生きていけないということがわかった家族旅行の話でした。