【バスケW杯】パリオリンピック出場権争いの条件確認、再び

バスケW杯の日本戦もあと1つ。カーボ・ベルデ戦を残すのみとなった。
ここで勝って、気持ちよくパリオリンピック出場権獲得といきたいところだが、念のため、負けたときの条件を確認をしておきたいと思う。
 
まず、今回のW杯の17-32位の決定方法は以下のとおり。
1.グループ順位
2.勝ち点
3.得失点差
4.得点
5.ランキング上位
 
ここでややこしいのは、勝ち点よりも、グループ内順位が優先されるということ。
日本は現在勝ち点6で、負けても勝ち点7まで伸ばすことができる。他のアジア各国は、最終戦勝っても7を超える国はないし、得失点差も日本が一番いいのだが、勝ち点が低くても日本よりグループ順位が高いチームがいれば、パリオリンピックの出場権は獲得できない。
 
そこで、どういう条件であれば、日本がパリオリンピックの出場権を獲得できるのかシミュレーションしてみたい。
 
まずは、日本が入っている、グループOについて。
現在の順位は以下のとおり。
1.日本 勝ち点6 得失点差-19
2.フィンランド 勝ち点5 得失点差-37
3.カーボ・ベルデ 勝ち点5 得失点差-57
4.ベネズエラ 勝ち点4 得失点差-41
 
日本が勝てば、文句なしで出場権獲得なので、ここでは考えない。
日本が負けた場合、フィンランド-ベネズエラ戦の結果によって、順位が変わってくる。
 
ベネズエラ勝ち、フィンランド負けの場合
日本7
 
この場合、日本とカーボ・ベルデが勝ち点7で並ぶ。現在カーボ・ベルデとの得失点差の差が38あるので、19点差以内での負けであれば、日本が1位、それ以上の大差をつけられば場合は2位となる(ちなみにちょうど19点差の場合は、総得点で上位が決まるが、現状得点差は41点日本が優位なので、ここが逆転されることはないだろう)。
 
フィンランド勝ち、ベネズエラ負けの場合
日本7
 
この場合、勝ち点7で3チームが並ぶが、かなりややこしくなる。得失点差で順位が決まるが、上述のとおり、19点差以内であれば、日本はカーボ・ベルデより上位にくるため、グループ2位以内が確定する。ただし、20点以上離されて負けると、この場合フィンランドは得失点差で日本より上位に来るので、一気に3位に転落する。
 
まとめるとこんな感じ。
日本勝ち→パリオリンピック出場権獲得
日本負け、19点差以内orフィンランド負け→グループ2位以内確定
日本負け、19点差以上andフィンランド勝ち→グループ3位
 
 
ここまでを踏まえた上で、他のグループのアジアの各国が日本を上回る場合を確認してみたい。
 
まずはグループM。
このグループには、フィリピンと中国がいる。
1.南スーダン 勝ち点6 得失点差+2
2.アンゴラ 勝ち点5 得失点差-19
3.中国 勝ち点5 得失点差-73
4.フィリピン 勝ち点4 得失点差-42
 
フィリピンは南スーダンに敗れて、ほぼ出場権争いから脱落。
わずかに可能性はあるが、最終戦で中国に勝利して、南スーダンアンゴラに勝った場合に、得失点差で2位に浮上する可能性はなくはない。
この場合、日本がグループ3位であれば、フィリピンのほうが上位に来る。
 
中国は、最終戦でフィリピンに負ければほぼ3位以下が確定し、日本よりも上位に来ることはない。
ただし、中国が勝って、南スーダンアンゴラに勝った場合、中国はグループ2位となる。日本がもし3位にまで転落すれば、中国が上位に来る。
南スーダンが負けた場合は、勝ち点7で3チームが並び、1位に浮上する可能性はわずかにあるが、得失点差を考えると現実的ではなく、この場合は3位になる公算が高い(そうなると、日本が3位になっても、日本が中国より上位)。
 
こんな感じで、日本はグループOで2位以内に入っていれば、グループMの中国やフィリピンが上位に来る可能性はかなり低い。
 
 
次に、グループN
1.エジプト 勝ち点6 得失点差-3
2.ニュージーランド 勝ち点5 得失点差-36
3.メキシコ 勝ち点5 得失点差-70
4.ヨルダン 勝ち点4 得失点差-93
 
ヨルダンは17-32位決定戦の初戦で敗れたため、グループ1位の可能性が消滅。
次戦、メキシコに勝って、かつエジプトがニュージーランドに勝てば、3チームが勝ち点6で並ぶが、得失点差を考えると、2位浮上の可能性はかなり低い。
ヨルダンが3位以下であれば、日本はグループ3位であっても、ヨルダンより上位になる。
 
 
最後に、グループP。
1.フランス 勝ち点6 得失点差-3
2.コートジボワール 勝ち点5 得失点差-50
3.レバノン 勝ち点5 得失点差-90
4.イラン 勝ち点4 得失点差-90
 
レバノンコートジボワールに勝って、勝ち点5に。最終戦でイランに勝てば、勝ち点7まで伸ばし、2位に浮上する可能性がある。
フランスがコートジボワールに勝てば、グループ2位決定。この場合、日本もグループ2位であれば得失点差でまず間違いなく日本が上位、日本がグループ3位になればレバノンが日本より上位に来る。
フランスがコートジボワールに負けた場合、レバノンの大勝すれば、1位になる可能性は0ではないが、得失点差を考えると難しい。この場合は、3位になる公算が高く、日本はグループ3位でも上位にくる。
 
イランはフランスに敗れ、かなり厳しい状況。
終戦レバノンに大勝して、フランスがコートジボワールに勝って、2位に浮上する可能性は残しているが、かなり確率は低いだろう。
 
ここまで一応シミュレーションしてみたが、現実的には、日本以外の各国が1位になることはないと考えてよく、2位になる可能性があるのは、中国とレバノンだろうか。
 
以上をまとめるとこんな感じ。
・日本が勝てば、文句なしアジア最上位でパリオリンピック出場権獲得
・日本は負けても、グループ2位以内であれば、他のアジア各国がグループ1位になる可能性は極めて薄いので、勝ち点・得失点差で出場権獲得の可能性が高い。
・日本がカーボ・ベルデ戦19点差以上で負けて、フィンランドベネズエラに勝つと、3位に転落する。この場合は、中国やレバノンに出場権獲得の可能性が出てくる。
 
ベネズエラ戦での勝利で、かなりパリオリンピック出場権獲得の可能性がかなり高くなったと言っていいだろう。
 
ということで、勝って終わってほしいのはやまやまだが、カーボ・ベルデ戦はベネズエラ戦よりリラックスして観戦できそうだ、という話でした。