【バスケW杯】フィンランド戦雑感

絶対負けられない戦いがそこにはある。と言えば、サッカー日本代表の試合中継のキャッチフレーズだが、バスケW杯の日本代表の第2戦は、予選突破という意味ではなく、パリオリンピック代表権争いという意味で、ここで負けることができない。
正直予選突破は難しいだろうが、ここで勝てばパリオリンピックはもしかしたらあるかもしれないなんて思いながら、冷静にテレビで観戦しはじめたのだが、結果はご存知のとおり、日本の歴史的勝利。興奮冷めやらぬ中ではあるが、試合を見て思ったことをまとめておきたい。
 
まず、第1Q。比江島の3Pシュートなどで日本は幸先いいスタート。
これはもしかすると、という期待をもたせる展開。ドイツ戦は10回やっても1回も勝てないだろうなという感じだったが、フィンランドは10回やったら3回くらいは勝てるんじゃないかという感じ。3Pの精度やディフェンスはドイツに比べるとだいぶ落ちる印象だった。
 
だが、そうは簡単にはいかない。
第2Qで一気に逆転され、10点のビハインド。そうでもないと思っていたフィンランドの3Pがどんどん決まりだしてきた。
この段階でエース渡邊雄太は2得点。やはり自力ではフィンランドの方が上なので、だったら調子が悪かろうが、リスクを負ってでも、渡邊にシュート打たせて調子が上がることに賭けるべきだろうと思いながら見ていた。
また、第2Q終盤、冨樫・河村の両PGがともにいない時間がけっこうあったが、やはり締まらない感じがした。PGの2人がともに低身長という副作用がここで出てしまったと感じたりした。
 
後半、第3Qは依然としてフィンランドの流れ。最大で18点差まで開く。この時点で後半残り3分を切っており、最初の期待感もだんだん薄れてきて、さすがに世界の壁は高いと思ってきた。
もうこのころには完全に渡邊には打たせない作戦。リスクを取らないと勝てないという思いが時間とともに大きくなる。フィンランドのエース、マルカネンはこの時点で20得点を超えており、エースの調子の差が結果に表れているという感じだった。
ただ、ここから富永のシュートが決まりだし、最後は馬場の3Pで10点差まで縮めて、第3Q終了。後から見れば、この3Pが入っていなければ、そのままズルズルいってた可能性も高かったと思う。
 
その後、第4Qまでの間に八村塁が緑茶のCMに出ており、おまえがW杯に出ないから勝てないんだよ、と心の中で悪態をついたりしていた。
 
そして、勝負の第4Q。
最初の1分間は両者得点が入らなかったが、ここでも富永が3Pを入れて、流れが変わりだす。会場の雰囲気も変わり、日本代表のディフェンスの気合いが一段シフトアップした感じ。それまで面白いように入っていたフィンランドのシュートが入らなくなる。
さらには富永へのマークがきつくなり3Pが打てないかと思いきや、ディフェンスを寄せつけておいてからのアシストを連発。これは富永劇場かと思いきや、ここから河村が躍動する。3Pを決め、レイアップでファウルももらって、フリースローで逆転。この時点で残り4分半。河村はその後も3P4本を含む、15点を第4Qで叩き出す。
その後はフィンランドに流れを明け渡すことなく、日本が快勝。
この試合、比江島も、富永も、河村もすごかったが、終始貢献していたのがホーキンソンか。チーム最多の28得点はもちろんのこと、ディフェンスにリバウンドに獅子奮迅の活躍だったと思う。
 
そんなこんなで、歴史的な勝利を目の当たりにしてかなり興奮。TVerで試合を振り返りながら、この記事を書いてみた。
試合途中は負けたときの敗因は何だったかについて、このブログで書いてやろうと思いながら観ていたのだが、あまり斜に構えてはいけないなと反省した次第である。
 
ということで、バスケW杯で日本が歴史的な勝利を飾った、という話でした。