コロナに対する都市部と地方の認識の違い

全国的にコロナ第8波が襲っているが、その対応については、都市部と地方では大きな違いがあるように感じる。
東京などの都市部では、感染者数が増えている現状でも、コロナは終わったのではないかといった感じで、夜の飲食店は混み合っている。この12月も東京と大阪に出張に行ってきたが、人通りは多く、コロナどこ吹く風といった感じであった。
一方で、私が住んでいる地域では、感染者数が増えると街に出る人の数は急に少なってしまう。私が街に出ていないだけ、という可能性もあるが、たまに会食などに出てもやはり人通りは少ない。
 
なぜ、これほどまでに地域によって違いがあるのか。
地方の人のほうが保守的で、コロナに対してまだまだ怖れがあったり、まわりの評判などを気にするなんてことはあるかと思うが、それ以上に企業の業態の違いが影響しているのではないかと思っている。
 
私が住んでいる地域では、大企業の工場が多いし、うちの会社も中小企業だが工場をもっている。こういった会社では、もしコロナが流行すると、工場の操業ができなくなってしまうリスクがある。いくら重症化率が下がったとはいえ、流行すれば工場を止めることになり、収益に直接影響するので、コロナに対してはまだまだ警戒感が強い。
 
一方で、都市部では工場は少ない。オフィスビルに通勤する人たちが多く、職種的にも営業やエンジニアといった人が多い。
こういった業態や職種では、コロナに罹ったとしても、その人が休めばよく、仮に流行したとしても、収益に対する影響は限定的で済んでしまう。
そういったことから、都市部ではコロナに対する警戒感はかなり薄れているのではないかと考えている。
 
実際、大企業の中には、地方に工場をもっていて、都市部に営業部隊がいるという会社も多いが、工場と営業ではコロナに対する認識が大きく違う。
工場では、少しでも流行すると、夜の会合だけでなく、昼の会議もウェブに変更したり、会議自体を中止にするということが、2022年末でもけっこうあったりするが、一方で同じ会社の営業部隊では、連日忘年会が入っているという状況のようである。
 
このように、都市部と地方でコロナに対する考え方が違うのは、そこにある会社やそこにいる人の職種の違いが大きいのではないかと考えるわけである。
これは良いとか悪いかの話ではなく、そういうものだという話なのだが、地方の飲食店にとっては、感染者数の推移に影響される日々がまだまだ続きそうである。
 
ということで、都市部と地方でのコロナに対する認識の違いは、業態や職種が影響しているのではないか、という話でした。