場合の数はすべて数える

昨日のこのブログ記事で、ワールドカップグループEの第2戦の勝敗によって、日本の予選突破の確率について考察した。
結果としては、第2戦は日本-コスタリカ戦の勝敗(も大事だが)よりも、スペイン-ドイツ戦の勝敗のほうが日本の予選通過に影響が大きいことがわかった。
 
さて、この考察を導き出すために、私は第2戦の結果のすべての場合をいったん書き出してみることにした。
それぞれの試合で、勝ち・分け・負けの3パターンがあり、それが2試合あるので、3×3で9パターンがすべての場合の数となる。
今回はこの9つの場合の数をすべて出して、それぞれでどうなるのかを考えてみたのだが、このすべての場合を考えてみるという考え方、私が大学受験で浪人していたときに予備校の講師から言われたことが元になっている。
 
数学で場合の数と確率についての授業のときのこと。
その先生曰く、場合の数が数えられるときは、すべて数えるべし、ということを言っていた。
この考え方がけっこう新鮮で、場合の数は、順列や組み合わせでそれぞれ公式があって、それに当てはめることで問題を解いていたのだが、すべての場合の数を数えることができる問題も多い。それなら数えたほうが間違いがないし、数えているうちにパターンもわかってきて、無理に公式に当てはめようとしないほうがいいとのことだった。
それ以来、私は場合の数の問題は基本的に数えるようになり、それ以来こういった問題が得意になったのだが、この考え方は社会人になってからも活きている。
 
それは、取りうる選択肢をすべて挙げてみるということ。
頭が混乱していると、無数の選択肢があるように錯覚してしまうのだが、実はそのときに取れる選択肢はそれほど多くなくて、すべて書き出しても大した数にはならないことが多い。
だったら、すべての場合の選択肢を列挙して、それを比較して検討したほうが漏れが少ないということで、できるだけこれを実践するようにしている。
 
話は戻って、今回のワールドカップのケース。
第2戦の勝敗の場合の数は、上述の通り9通りだが、これに第3戦を入れても81通りである。せいぜい81通りなので、これをすべて確認しても、たかが知れていし、やっていくうちに外してもいい選択肢も出てくるので、実際は81通りすべて確認する必要はない。
日本の予選通過に限って言えば、第2戦の結果の9通りのうち、ここで結果が明らかものもあるので、9通りのうちいくつかのケースだけ取り出して、それにさらに9通りをかけてあげれば、確認するケースは少なくできるのである。
 
何が言いたいかというと、とりあえずすべての場合の数を数えるつもりで見てみれば、結果として数える数はそれほど多くないことに気づく、ということ。まずは数えて、すべて列挙してみる、ということをやってみてはどうだろうか。
 
ということで、場合の数の問題に出くわしたときは、すべて数えてみるのがいい、という話でした。