新型コロナウイルスのリスクは今後下がってくるという錯覚

最近、コロナ自粛も徐々に開けてきたのか、来客も増えてきて、取引先などの人との会話する機会も多くなってきた。
その中で「会合関係はまだもう少し様子を見て、8月、9月ごろに再開するかどうか検討します」と言われることがよくあって、そのたびに違和感を覚える。
これは、現在よりも数カ月後のほうが安全になると思っているということになるが、本当にそうなのだろうか。
 
私が住んでいる地域では、2020年6月末現在、新規感染者は出ておらず、ウイルスはほぼいないと言っていいレベルにある。
それなのに、その会合は、なぜ今できなくて、数カ月後にできると考えるのだろう、と疑問をもってしまうのである。
まあ、まわりの空気を見ながらということもわかるし、実はそんなに会合自体誰もやりたいとは思っていないということもあるとは思うが、どうも今が一番安全であるということをわかっていないように感じるのである。
 
他にもある。
とある会議が4ヶ月中止になっていたのが、7月から再開するということになった。
それは妥当だとは思うが、何を考えたのか、人数が多いので半分に分けて、同じ会議を2回開催するという連絡があった。
今がウイルスがほぼゼロの状態なのに、こういった対策をするということは、理屈の上では、今後ずっと2回に分けて開催しないといけないことになってしまう。
すでにリスクはほぼない状態にあるのを、さらに減らそうとする施策で、正直ほとんど意味がないことだと思う。
 
さらには、うちの会社でもこんなことがあった。
コロナの関係で4月入社の新入社員の歓迎会ができておらず、また7月で異動の社員がいたので、緊急事態宣言も終わった5月末、管理職に6月の早めに歓送迎会をやっておいたほうがいいのではないかと話をした。田舎なのでまた1人でも感染者が出たら、飲み会ができない雰囲気になることをおそれたからだ。
しかし、なぜかもう少し様子を見たほうがいいのではということになり、結局6月末開催になった。
幸い、うちの地域で感染者が出なかったから結果オーライだったのだが、どうも私が言ったことの意味を理解してもらえてないようだった。
 
こんな感じで、多くの地域においては新型コロナウイルスのリスクは今が一番低いのに、まだウイルスは残っていて、時間が経つにつれて減っていくと錯覚している人が多いように感じる。
今が一番安全なので、ウイルスのリスクはここから増えることはあっても、減っていくことはないのである。
 
ということなので、私自身、6月になる前、またウイルスが広まって自粛ムードが高まるかもしれないので、リスクの高い行動を避けるということは大前提で、やりたいことはやっておこうと思った。
例えば、キャンプなどは感染拡大のリスクは高くないのであるが、また閉鎖になるかもしれないので、行けるうちに行っておこうということで、5月末から6月の1ヶ月で3回ほど行ってきた。
 
「何かやるのであれば、今のうちに」なのであるが、どうも今はまだ早いと思っている人が多い、という話でした。